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箱根駅伝PRESSBACK NUMBER
「何が起きたか把握できない…」箱根駅伝予選会“名門が続々落選”のなぜ…17秒差敗退の法大は「例年なら10位以内にいけるタイムなのに」
posted2025/10/21 11:07
10年以上箱根路にあった伝統のHマークが次回は見られなくなることに
text by

佐藤俊Shun Sato
photograph by
Shigeki Yamamoto
第102回箱根駅伝予選会、10位までの予選突破校の名前が呼ばれた後、会場には奇妙な静けさが漂っていた。つづけて、11位法政大、12位明治大の名前が呼ばれると、溜息と、落胆ともいえる声が広がった。
法政大は、11年ぶりに箱根路を逃し、明治大は2年連続で出場権を失った。
「正直、何が起こったのか把握しきれていない」
古豪、伝統校といわれ箱根で存在感を示してきた2校に何が起こったのか。
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法政大の坪田智夫監督は、呆然自失という体だった。
「ちょっと正直いって何が起こったのか把握しきれていません。気持ちの整理がちょっとつかないです」
そう語る表情は、青ざめていた。
「ゴールした段階では、通ると思っていたんです。でも、まさか最後に逆転されているとは思わなかった。普通は、17.4キロ過ぎに後続と1分20秒差があれば(予選は)通るんですよ。その意味で安心していたんですけど、他のチームに余力があったということなのでしょうね」
この予選会、法政大はスタートから堅実に通過圏内の10位内をキープしていた。5キロでの10人の合計タイムは全体8位、10キロも8位、15キロは9位、17.4キロのポイントでも9位で、11位の専修大に1分24秒差をつけていた。課された設定タイムをほぼ維持して、選手は巡航走行していた。だが、残り4キロ弱になったところから、12位にいた日体大にひっくり返された。
確かにベスト布陣というわけではなかったが
戦前、不安がないわけではなかった。
主力の清水郁杜(4年)、福田大馳(2年)がエントリーから外れ、矢原倖瑛(4年)が体調不良で直前に出場を回避し、ベストな布陣ではなかった。

