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「15キロからキツくなって…」箱根駅伝予選会“伝統校が次々敗退”の真相…改革途上の明大は「箱根がダメだったから終わり、じゃない!」 

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佐藤俊

佐藤俊Shun Sato

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photograph byShigeki Yamamoto

posted2025/10/21 11:08

「15キロからキツくなって…」箱根駅伝予選会“伝統校が次々敗退”の真相…改革途上の明大は「箱根がダメだったから終わり、じゃない!」<Number Web> photograph by Shigeki Yamamoto

12位に終わって箱根駅伝出場を逃し、がっくりと肩を落とす名門・明治大チーム。新監督のもとチーム改革を進めてきたが、何があったのだろうか

「予選会で最後、伸ばせなかったのは、この3週間の前の段階でしっかりと練習ができなかったからです。合宿の詰めの段階で足や体の不調を訴える選手が出てきましたし、30キロ走の疲れも出てしまい、それを回復するのに時間を要してしまいました。そういった練習で綾(一輝・3年)が怪我してしまったりしたので、そこは反省しなければならないと思っています」

 大志田監督は、12位は自分の責任だと語った。

「結果はダメでしたが、選手は素質があると思いますし、本当によく頑張ったと思います。僕がもう少し彼らを見てあげれば、というところは反省としてありますし、箱根で戦うということを全員に意識づけできるかというところが今後、重要になってくると思います」

チーム改革はこれから

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 明治大は、監督就任1年目でリスタートを切ったばかり。チーム改革の初年度としては、全日本、箱根ともに出場が叶わなかったが、4年生にはまだチームでやってほしいことがあるという。

「箱根がダメになったからもう終わりではなく、4年生が今までやってきたことを含めてこれからも背中を見せることで、次に繋がると思うんです。翌日も練習が普通にあるので、彼らと相談しながら、トラックなど好きなところを伸ばしていってあげたいと思いますし、チームのためにもう少し頑張ってほしいなと思います」

 意識改革が進めば、チームに厳しさが宿り、全員が同じ方向を見て、戦っていけるようになる。そうするなかで学生は、一気に力を伸ばすケースが多い。大志田監督の改革は、まだ道半ばだが、明治大が強くなって箱根に戻ってくるために必要な手段であり、時間だった。

 チーム改革と予選会敗退の苦しみは来年、琥珀となって明治大を輝かせてくれるはずだ。

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「何が起きたか把握できない…」箱根駅伝予選会“名門が続々落選”のなぜ…17秒差敗退の法大は「例年なら10位以内にいけるタイムなのに」

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