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ドジャースファンが忘れられない“カーショウの悪夢”…ロバーツ采配は「選手を信頼しすぎている」のか? 米メディアが分析する「指揮官の胸中」 

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一野洋

一野洋Hiroshi Ichino

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posted2025/10/10 06:01

ドジャースファンが忘れられない“カーショウの悪夢”…ロバーツ采配は「選手を信頼しすぎている」のか? 米メディアが分析する「指揮官の胸中」<Number Web> photograph by Getty Images

不調に苦しむドジャースブルペン陣の起用法に批判の声も挙がるデーブ・ロバーツ監督。その胸の内は果たして…?

 MLB Networkでは「ロバーツは9回を最初から佐々木に任せるべきだったか?」と議論が投げかけられた。ただ、それは批判というよりも率直な疑問だった。

 フィリーズの打線を100マイルの直球でねじ伏せる姿を知っているからこそ、ロバーツの胸中が理解できない。「彼を出し惜しむ理由は見当たらない」──それが、多くのメディアとファンの共通した感情かもしれない。

 ディビジョン・シリーズ第2戦の翌日、ロバーツ監督はついに「今のところ彼が第一の選択肢であることは間違いない」と佐々木を“実質的な”クローザーに指名した。

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「もちろん段階的にビルドアップしていく必要があるし、勝ち進むためにはまだ多くの試合を戦わなければならない。だから彼が毎試合クローザーを務めるというのは現実的ではない。他の投手も使っていかないといけないんだ。ただ……状況が合えば、間違いなく彼が最後を締めることになるだろう」

「もし可能ならロウキを毎日でも投げさせたいさ」とロバーツは語る。

ロバーツ監督の「慎重さ」と「選手への信頼」

 ドジャースの監督として10年目。

 ロバーツは基本的にはデータを重視し、慎重な判断を下すタイプの指揮官として知られる。その采配は綿密だが、“計算しすぎる”と評されることもある。その慎重さが時に勝利をもたらし、時に批判を呼ぶ。 

 中1日おいて行われたディビジョン・シリーズの第3戦。そこでは、まるで6年前の悪夢がリピートされたかのようだった。リリーフで登板したカーショウは、続投した2イニング目の8回に5失点。ドジャースは敗れた。

 慎重さと、選手への信頼――そのあいだで揺れる指揮官の判断は、10月のドジャースをどこに導いていくのだろうか。

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「可能ならロウキを毎日でも投げさせたいさ」佐々木朗希を守護神指名も…ドジャース・ロバーツ監督“采配のナゾ”を現地メディアはどう評価した?

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