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ドジャース・佐々木朗希の覚醒…米老舗メディア編集長が「“驚き”ではなく“必然”」と評するワケは? 日米メディア「ロウキ評」の決定的な差
posted2025/10/09 06:02
リリーフに転向して活躍を見せる佐々木朗希。日米メディアでの意外な「評価の差」はどこにあったのだろうか?
text by

一野洋Hiroshi Ichino
photograph by
Getty Images
フィラデルフィアの夜空が熱を帯びた。
現地10月4日(日本時間5日)、敵地シチズンズ・バンク・パークで行われたナショナルリーグのディビジョン・シリーズ第1戦。フィラデルフィア・フィリーズ戦で、ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平が先発として勝利を挙げ、最後のマウンドに立ったのは、かつては先発として未来を託されていた右腕・佐々木朗希だった。
リリーフとしての居場所を見つけはじめた若き右腕は、この日も終盤の緊張をものともせず、1イニングを1安打無失点。最速100マイルを超える直球も見せるなど、ポストシーズンでは初のセーブを手にした。ドジャースが抱えていた最大の懸念──不安定なブルペン──を、一夜にして払拭するような投球だった。
「リリーフとして上出来」現地メディアも評価
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AP通信は「ドジャースはポストシーズンのクローザーを見つけたかもしれない」という見出しで記事を配信。救援転向後わずか4試目の新人が、短期決戦の重圧の中で冷静さを保ち、走者を背負いながらも無失点で試合を締めた事実を高く評価した。
記事の中では「新しいリリーフとしては上出来だ」という一文が印象的に使われている。ドジャースのアンドリュー・フリードマン編成本部長が「信頼の構築には時間が必要」「肩の回復を最優先にしてきた」と語ったと伝え、チームが佐々木の起用時期を見極めていた経緯を補った。
AP通信の筆致からは、驚きと同時に「ようやくこの日が来た」という安堵の空気が漂う。

