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阪神ドラフト“ガチ指名予想”「健大高崎の石垣元気がいいのでは?」大学No.1野手より未来のエース候補に舵を切るべき理由「ドラ1西純矢、森木大智の誤算」
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西尾典文Norifumi Nishio
photograph byJIJI PRESS
posted2025/09/26 11:07
創価大の内野手・立石正広への関心が報じられる阪神だが、健大高崎・石垣元気(写真)のような将来のエース候補も選択肢の一つだ
2015年から2024年の10年間で1位と2位で獲得した投手は述べ12人いるが、完全な一軍の主力となったのは前述した伊藤と伊原の社会人出身左腕2人だけ。小野泰己(2016年2位・現オリックス)、馬場皐輔(2017年1位・現巨人)はすでに球団を去っている。
特に誤算だったのが24歳の西純矢(2019年1位)と22歳の森木大智(2021年1位)の高卒ドラ1の2人だ。西は2022年に6勝、2023年に5勝をマークして殻を破りかけたかに見えたが、昨年は0勝に終わると今年は怪我で長期離脱を余儀なくされている。森木も1年目にいきなり一軍デビューを果たしたものの、その後はフォームを崩して昨年オフには育成契約となり、今年も二軍で結果を残すことができていない。
3位以下で入団した才木、及川、村上、石井などが大活躍していることもあって阪神は投手育成が上手いという印象も強いが、次代のエース候補を育てられていないという点は課題と言える。ただ、それでもメジャーに移籍した藤浪晋太郎と青柳晃洋を呼び戻すことがなかったのは、何とか自前で若手投手を育てようという意欲の表れのように見えた。
捕手の後継者とネクスト近本
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一方、順調に若手が育っている野手でも気がかりな点はある。ポイントはセンターラインとなるキャッチャー、ショート、センターの3つ。ショートに関しては25歳の小幡竜平が今年大きく成長し、また20歳の山田脩也が二軍で順調に経験を積んだことで少し目途が立ってきたが、キャッチャーは坂本誠志郎、センターは近本光司がともにベテランと言える年齢となっており、後継者候補は必要になる。キャッチャーは高卒4年目で今年一軍デビューを果たした中川勇斗、センターは二軍でチームトップの30盗塁をマークした福島圭音が候補となるものの、手薄な印象は否めない。黄金期を迎えるならば、将来のエース候補とともに、このあたりが今後の補強ポイントとなりそうだ。
となると、気になるのは今年のドラフト戦略だ。


