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「“容赦ないクビ宣告”が若手に危機感?」阪神タイガース“独走”は続くのか…他球団が恐れる“阪神二軍の育成方針”「期待の23歳を戦力外に」
posted2025/09/26 11:06
圧倒的な強さでセ・リーグを制した阪神タイガース
text by

西尾典文Norifumi Nishio
photograph by
Hideki Sugiyama
セ・リーグをぶっちぎりで制した阪神タイガース。これから始まるクライマックス・シリーズ、そして見据える日本シリーズでも強さを発揮できるだろうか。少し気が早いが、今季の総括やシリーズ展望の前に「球団の未来」に目を向けたい。盤石な布陣なタイガースに“黄金期”は訪れるのか?【全2回の前編/後編も公開中】
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2年ぶり7度目となるリーグ優勝を果たした阪神タイガース。「9月7日」での優勝決定は史上最速で、まさに球史に残るシーズンとなった。
その要因として大きいのは、やはり主力選手が期待通りの成績を残したという点である。先発では村上頌樹や才木浩人、リリーフでは岩崎優、石井大智、及川雅貴などが中心となった投手陣は、セ・リーグでぶっちぎりトップのチーム防御率をマーク。野手陣もリードオフマンの近本光司、中野拓夢がチャンスを作り、森下翔太、佐藤輝明、大山悠輔のクリーンアップが返すというパターンが確立され、この5人がそろって規定打席に到達して100安打以上を放っている。
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特筆すべきは、ここまで名前を挙げた主力全員が生え抜きの選手ということだ。
投手では新外国人のデュプランティエと現役ドラフトで獲得した大竹耕太郎も貴重な戦力となったが、外国人選手と他球団からの移籍組への依存度は12球団の中でも最も低いことは間違いない。
二軍にも宝物がズラリ
NPBは、MLBと比べてFAやトレードでの移籍は少なく、また近年は外国人選手の苦戦が目立つだけに、ドラフトで獲得した選手を主軸に育て、足りないわずかな部分を他球団からの移籍や外国人選手の補強で補うという阪神のチーム構成は、ある意味、理想的と言えるだろう。
阪神の強さは今後も続いていくのか――。
結論からいえば、黄金期が到来する下地はそろっている。それを裏付けるのが、二軍の充実ぶりだ。

