「ドジャースは去年と何が違うのか？」終盤戦もたつきの原因と打開への秘策をNHK解説者・小早川毅彦氏が提案「大谷翔平をWBCのときみたいに…」 

　特にどんどん盗塁を重ねていたスピード感。やっぱり走ることはイコール、空気が動いて、チームの追い風になるんです。強いて言えば、昨季と今季で違うのはそこです。念のため繰り返しますが、今季も大谷のプレー自体には文句のつけようがないんですよ。ただ、昨季の「史上初」への挑戦が追い風を生んでいた。

　そういう追い風がない中でパドレスとの優勝争いをどう戦っていくか。やっぱり結局は昨季と同じで、ドジャースは打ち勝つ、得点を取っていくしかないと思います。9月に入って打線も元気がなかったですが、離脱していたキム・ヘソン、マックス・マンシー、トミー・エドマンも復帰してきました。あと20試合弱、彼らが厚みを加えていけば、攻撃力もまた上がってくるはずです。

密かに佐々木に期待すること

ここまで1勝の佐々木だが今季中のメジャー復帰はあるだろうか　©Nanae Suzuki

　投手力を見ると、先ほども申し上げたように、ドジャースの先発陣はかなり整備されてきて、パドレスとも互角と言っていいでしょう。リリーフ陣はパドレスのほうが層は厚いですが、ここにきてクローザーのロベルト・スアレスがやや打ち込まれたり、65試合に投げていたジェイソン・アダムが故障で離脱したりして、まあドジャース同様、パドレスも苦しいは苦しいところ。互いにブルペンの奮起は必要でしょうね。

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　実は私は密かに、佐々木朗希投手に期待していたんです。スタッフが揃ってきた先発には彼が入るスペースがないとしても、佐々木が復帰してくればクローザーでいけるんじゃないか、と。もちろん故障上がりですし、リリーフの経験もないですから、イニングも連投も限定してということではありますが。それでも、佐々木の本来の球威があれば十分にクローザーが務まりますし、ブルペンは非常に助けられるはずです。どうやらマイナー登板では少しずつ球速も戻りつつあるようですし、佐々木クローザー構想も検討してみたらどうかなと。

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