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「華やかな世界を私に…ありがとう」妻との“食事改革”で28ゴール→日本代表入りに愛息「パパすごいね!」ジャーメイン良30歳一家が得た幸せ 

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ミムラユウスケ

ミムラユウスケYusuke Mimura

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photograph byEtsuo Hara/Getty Images

posted2025/08/28 06:01

「華やかな世界を私に…ありがとう」妻との“食事改革”で28ゴール→日本代表入りに愛息「パパすごいね!」ジャーメイン良30歳一家が得た幸せ<Number Web> photograph by Etsuo Hara/Getty Images

ジュビロ磐田時代のジャーメイン良。妻との肉体改造でFWとして飛躍し、日本代表の活躍を愛息も誇りに思っているという

「すごい!」

 そんなジャーメインが2023年から2024年と成長していく過程で、一部から再び聞こえてきたのはこんな言葉だった。

「やはり、アイツは身体能力が違うからね」

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 自身のルーツについて言われていることに怒りを覚えたのではない。プロアスリートとしての生き方を見てもらえない歯がゆさを感じた。

救いとなった愛息の反応、妻からの言葉

 ただ、救いとなったのは愛息の反応と、妻からの言葉だった。

 ホームゲームにはほぼ欠かさず観戦に訪れていた愛息。ジャーメインがゴールを決め、チームのなかで存在感を増すのにつれて、スタジアムに観戦に訪れた愛息に向かって、「パパ、すごいね!」とか「パパにありがとうと伝えてね」といった声をかけられる機会が増えていった。そして、試合後にはそれを報告してくれた。試合日の出来事を嬉しそうに話してくれた愛息の姿を思い出すとき、ジャーメインはいつも、幸せな気分になれた。

 そして、もう一人。センターフォワードとして成長するための肉体改造に大きく寄与してくれたのが最愛の妻である。

 2024年の師走に行なわれたJリーグで活躍した選手や審判、チームなどをたたえるJリーグアウォーズが終わったあと、妻がボソッと口にした言葉はこれからも決して忘れることはないだろう。会場には家族が観覧できるスペースが用意されており、妻もドレスアップして、晴れ舞台で優秀選手賞を獲得した選手として表彰されるジャーメインの姿を見てくれていた。

 そして、表彰式が終わった夜、感謝の言葉をかけられた。感謝を伝えたいと思っていたのはジャーメインの方だったのに。

「こんな華やかな世界を私にも見せてくれて、ありがとう」

 当時はジュビロが降格したこともあり、表立っては言えなかった。もちろん、今でもエースとしてあのときチーム残留に導けなかった申し訳なさは感じている。

 ただ、サンフレッチェ広島の一員としてプレーしている今でも、自分に変化のきっかけを与えてくれて、家族にも幸せな想いを味合わせてくれたジュビロにかかわるすべての人たちへの感謝を忘れたことはない。磐田の街で過ごした3年間はジャーメイン一家の頭の中に大切な時間として刻まれている。

広島でどんな選手になろうとしているのか

 では、30歳になるタイミングで広島に拠点を移し、日本代表にも選ばれたジャーメインは、これからどんな選手になろうとしているのだろうか。つづく

#3に続く
「二流の中の一流を目指そう」 “無名”だった30歳FWはなぜ仙台→磐田→広島…Jで重宝され続けるか「一度、日本代表に入ると実感できるんです」
この連載の一覧を見る(#1〜3)

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