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“喧嘩別れ”ではない名将からの巣立ち…冨安健洋26歳はどう進化するか「再現性より創造性かな」日本代表での即答が取材記者に今、響くワケ
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ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph byKiichi Matsumoto
posted2025/09/04 17:03
冨安健洋はここ1年以上日本代表未招集だが、最終ラインにおいて欠かせないキープレーヤーである
アジアカップの決勝トーナメント1回戦でバーレーン相手に快勝した直後のこと。冨安に「アーセナルが取り組んでいるのが再現性のあるサッカーであるならば、日本サッカーが今、取り組んでいるのはどんなサッカーと言えるのでしょうか?」と問うてみた。
あのとき、冨安は即答した。
「再現性というよりは、創造性かな。そういうシーンが多いですね、代表では。前線にタレントがそろっているので」
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当時はその意味を測りかねていたが、「創造性」という言葉に彼が込めたのは、その言葉が持っている以上の大きな可能性があると感じていたからではないだろうか。
代表復帰があるとしたら来年となりそうだが
冨安の怪我からの復帰は年内を予定されているということだから、彼が次に代表のピッチに立つとしたら、来年3月の代表ウィーク。ヨーロッパ遠征になる可能性が十分にある時期だ。
きっと、多くの人は、冨安が幾度も苦しめられていたケガからの復帰というストーリーを期待するのだろう。
しかし、それ以上に期待できるのが、現代サッカーの流れを理解した冨安が希望を抱く日本代表の創造的なサッカーの実現であることを見落としてはならない。〈第1回からつづく〉

