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「プレーオフ前に再びチームにフィットすれば…」米老舗メディア編集長が分析 ドジャース・佐々木朗希“8月復帰説”の現実味「あくまでも理想論」 

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一野洋

一野洋Hiroshi Ichino

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posted2025/07/24 11:05

「プレーオフ前に再びチームにフィットすれば…」米老舗メディア編集長が分析 ドジャース・佐々木朗希“8月復帰説”の現実味「あくまでも理想論」<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

デーブ・ロバーツ監督から「8月下旬復帰」が語られたドジャースの佐々木朗希。一方で、二転三転する情報に現地メディアは戸惑いも…

 この発言は「佐々木の今季中の復帰は保証されない」という厳しい見方に直結し、多くのファンを落胆させたのは記憶に新しい。ところがそこから1カ月で今度はまさかの早期復帰論が飛び出してきたわけだ。

 かように二転三転する復帰プロセスは、佐々木とロバーツ監督とのコミュニケーション不足も感じさせ、現地メディアも今回の「8月復帰説」についても「なかなか確証を持って信じることができない」というのが現状なのだ。

 また、復帰時期に加えてパフォーマンス面においても依然、課題は残っている。

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 佐々木の最も使用頻度が高い球種であるフォーシームは、平均球速96マイル(約154キロ)を記録しており、これは現役メジャー投手の中でも上位に位置する。

 さらに、佐々木の代名詞ともいえるスプリットは、日本プロ野球時代と同様にメジャーでも有効な武器となっている。被打率は.158とフォーシーム、スプリット、スライダーの3つの持ち球の中で最も低く、空振り率は35%、決め球としてのPutAway率も16.5%と、いずれもメジャーでも突出した成績だ。

ポテンシャルは抜群も…苦しんだ制球

 にもかかわらず、デビュー当初には『スポーツ・イラストレーテッド』誌が「速球の速さやスプリットの変化はエリート級だが、ストライクを安定して投げる制球力はその球質に見合っていない」と指摘したようにコントロールに苦しんだ。

【次ページ】 「8月下旬復帰」の現実味はあるのか?

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