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「プレーオフ前に再びチームにフィットすれば…」米老舗メディア編集長が分析 ドジャース・佐々木朗希“8月復帰説”の現実味「あくまでも理想論」 

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一野洋

一野洋Hiroshi Ichino

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posted2025/07/24 11:05

「プレーオフ前に再びチームにフィットすれば…」米老舗メディア編集長が分析 ドジャース・佐々木朗希“8月復帰説”の現実味「あくまでも理想論」<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

デーブ・ロバーツ監督から「8月下旬復帰」が語られたドジャースの佐々木朗希。一方で、二転三転する情報に現地メディアは戸惑いも…

 このテイラー氏のコメントが示す通り、「8月下旬復帰」という目標はあくまで理想論であり、現場では依然として状態を慎重に見極めながらの判断が続いている。

 ドジャースにとって重要なのは佐々木が「いま完全な状態に仕上がっているか」ではなく、「ポストシーズンで貢献できる形に、9月中に仕上げられるか」という長期的な目線ということである。

 ちなみにそう考えると、通常の復帰プロセスをなぞって“調整”のためにマイナーで1~2試合を投げることに固執せず、むしろメジャーでの“再適応”に比重を置いた起用法も選択肢に入ってくる。例えばローテーションの谷間に1登板だけ機会を与え、その内容で評価する――そんな柔軟な運用があってもおかしくない。そうなれば佐々木はこのままチーム帯同を続ける可能性も十分にある。

6月には「(今季は)彼がいない前提で…」

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 話を戻すと、このように現地メディアが佐々木の復帰時期に関して一様に懐疑的なスタンスを取る理由のひとつは、1カ月前の6月にはまったく違うトーンの情報もあったからだ。

 5月に故障者リスト入りした佐々木が、6月中旬にリハビリ過程でのスローイングを中断した際には、ロバーツ監督は「現時点で復帰のタイムラインは設定していない。(今後のシーズンは)彼がいないという前提でプランを組むのが妥当だと思う」と語っていた。

【次ページ】 ポテンシャルは抜群も…苦しんだ制球

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