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「今季、最も期待外れなのはササキだ」ドジャース・佐々木朗希にリーグ幹部が酷評も…ロバーツ監督&米メディア“言葉の変遷”に見る大型新人の現在地
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一野洋Hiroshi Ichino
photograph byGetty Images
posted2025/07/04 17:00
現在は右肩の故障で戦線を離脱しているドジャースの佐々木朗希。シーズン前は「大型ルーキー」に期待が集まったが、周囲のコメントにも少しずつ変化が
開幕2連戦となった東京シリーズ2戦目の先発前には「彼のフォークは右に落ちたり、真っすぐ落ちたり、左に落ちたりと予測不能だ。朗希自身も完全にコントロールできているわけではない。ただ、大事なのはストライクゾーンで勝負すること」と話していた。
これは裏返せば「制球が不安定であっても、ストライクゾーンで勝負さえできれば武器になる」ということだ。指揮官の言葉からは、その可能性に賭けていたことがうかがえる。
ただ、結果からいえば、そのロバーツ監督の“賭け”は成功とはいかなかった。シーズンが始まると、佐々木にとってのMLBの壁は高く険しかった。
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公式戦2度目の先発登板となった3月29日(日本時間30日)のデトロイト・タイガース戦は、2回途中2失点、4四球と危惧していた制球に苦しんだ。
それでも試合後、ロバーツ監督は「彼は結果を出したがっているんだ。成功しか知らないからこそ、今は動揺し、失望もしているだろう。でもプロである以上、立ち直って次に向かわなければならない。これもすべて学びの過程だ」とかばった。
制球難で投球が安定せず…変わり始めた「評価」
ロバーツ監督の予想通り、スプリットのキレはMLBでも通用する場面も見られた。だが、速球の質とコントロールの正確性が伴わず、四球から崩れる場面が何度も繰り返された。
5月3日には待望のメジャー初勝利を手にしたものの、続く5月9日のアリゾナ・ダイヤモンドバックス戦では、自己ワーストの5失点。またも5回を持たずに降板した。
そして鳴り物入りで最強球団に入団し、躍進が期待されたルーキーに結果が伴わない現実を見て、この頃からは米メディアの論調も徐々に変わり始めていく。
<次回へつづく>

