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「今季、最も期待外れなのはササキだ」ドジャース・佐々木朗希にリーグ幹部が酷評も…ロバーツ監督&米メディア“言葉の変遷”に見る大型新人の現在地

posted2025/07/04 17:00

 
「今季、最も期待外れなのはササキだ」ドジャース・佐々木朗希にリーグ幹部が酷評も…ロバーツ監督&米メディア“言葉の変遷”に見る大型新人の現在地<Number Web> photograph by Getty Images

現在は右肩の故障で戦線を離脱しているドジャースの佐々木朗希。シーズン前は「大型ルーキー」に期待が集まったが、周囲のコメントにも少しずつ変化が

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一野洋

一野洋Hiroshi Ichino

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 鳴り物入りでMLBのトップ球団へと移籍した佐々木朗希が、右肩の故障に苦しんでいる。期待の大型ルーキーの戦線離脱は、アメリカでどう受け止められているのか。現地メディアの報道と、指揮官の言葉の変遷から見えてくる佐々木の「現在地」とは。《NumberWebレポート全2回の1回目/つづきを読む》

「才能は、間違いなくある」

 今シーズン開幕前の2月、アリゾナの青空の下で佐々木朗希の2回目のブルペン投球を見届けたロサンゼルス・ドジャースのデーブ・ロバーツ監督は、そう断言した。

 続けて「(1回目は)少し不安定だったが、2回目はクリーンで安定していた」と笑顔を見せ、その目には確かな期待が宿っていた。

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 その時は佐々木が「100マイルの速球」「世界最高級のスプリット」を武器に、大谷翔平、山本由伸に続くドジャースの新たなスターになると誰もが信じて疑わなかった。

結果が出ずとも…ロバーツ監督「これはプロセス」

 そんな大きな期待を背負った大型ルーキーを、ロバーツ監督は守り続けた。

 2月にはキャンプでシカゴ・ホワイトソックスのマイナーリーガーを相手に実戦形式の練習に登板し、先頭打者に右中間へ特大弾を被弾するまさかのデビューとなったが、「今の状態は期待した通り。彼自身“完成品じゃない”と言っているが、我々も同じ認識だ」と擁護した。

 マウンドで結果を追い求める佐々木に「焦るな」と語りかけるように、ロバーツ監督は「これはプロセスだ」と繰り返した。無理をさせず、少しずつメジャーの水に慣れさせながら、大切に育てようという姿勢だった。

 開幕を迎える頃には、ロバーツ監督は佐々木のスプリットを「予測不能」の魔球と評しながら、一方でそのリスクも感じ取っていたようだった。

【次ページ】 制球難で投球が安定せず…変わり始めた「評価」

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