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ドジャースで異変“じつはベッツが自己ワースト状態”…なぜ? 大谷翔平の“次を打つ”苦悩「2番は難しい。ショウヘイが勝負避けられることも」
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水次祥子Shoko Mizutsugi
photograph byGetty Images
posted2025/07/04 06:01
ドジャースの天才・ベッツが自己ワーストの状態に…苦しんでいる
そうした発言は対抗心というよりもプライドの現れだったのだろうし、今季は外野手から遊撃手への本格転向という難しい挑戦に全力を注いでいるため、それだけ誇り高くポジティブな気構えがなければやっていけないということなのかもしれない。ともすると刺々しく聞こえてしまうような発言からは、ベッツがいかに高いモチベーションで今季に臨んでいたかが伝わってきた。
自己ワーストの状態…なぜ?
ところがシーズンが折り返しに入った今、ベッツはメジャーでの12年のキャリアの中でもまったく経験のないレベルの打撃不振に陥っている。チームが87試合を消化した時点でベッツの成績は打率.246、9本塁打、42打点、6盗塁、OPS.697。本塁打は自己最多の39本をマークした2年前の23年と比べると大幅減の約17本ペースとなっており、このままなら今季は打率やOPSなど打撃スタッツの多くがメジャー自己ワーストになるのは確実で、米メディアやファンの間では打順を下げるべきとの議論も持ち上がっている。今季開幕時にひどい体調不良で体重も激減し東京での開幕シリーズを欠場、5月下旬には自宅で左足つま先を暗闇でぶつけて骨折し数試合に欠場したが、その影響を指摘する声もある。これまでのメジャーでのキャリアの大半をリードオフ打者として過ごしてきたベッツを悩ませているのは2番という打順ではないかという指摘も出ている。デーブ・ロバーツ監督が「ムーキーのスランプには我々みんなが驚いているが、本人が一番驚いている」と言ったほど、ベッツのスランプは今季前半のドジャースの大きな話題の1つになっていた。

