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「競輪選手みたいな足だね」“セクハラおじさん”に元中日ビール売り子が本音…「二軍球場でワンオペ」仕事中にあった驚きのドラマ「プロポーズの相談を…」
text by

曹宇鉉Uhyon Cho
photograph by本人提供
posted2025/07/05 11:01
中日ドラゴンズの二軍球場を中心に、ビール売り子として地元のファンにも愛されたRiNRiNさん
ビール売り子生活は「25歳が一つの区切り」
――他球団のファンの方まで覚えてしまうとは。ナゴヤ球場で開催されるファームの試合はほぼすべて担当されていたんですか?
RiNRiN アマチュアキックの試合日以外は毎回出勤してました。ドラゴンズのファームの試合日程が出たら、それをプリントアウトして予定を組んで(笑)。ナゴヤ球場だけじゃなくて、「この日は杉本商事(バファローズスタジアム舞洲)で試合があるから大阪に行って……」とか、全部スケジュール帳に書いてました。
――売り子の仕事が人生の中心だった。
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RiNRiN とにかく結果を出したかったんです。自分のなかで25歳がひとつの区切りだと考えていて、働いている間はすべてそこにフォーカスしようと。ナゴヤ球場だけじゃなくて、グランパスの試合やヴェルブリッツの試合、あと長良川球場、豊橋市民球場でもやりました。昼にナゴヤ球場で仕事をして、そこから長良川のナイターに行ったこともありましたね。
――移動もあってハードなダブルヘッダーですね……。
RiNRiN ソフトボールで1日4試合やる現場とか、いろんな仕事をやらせてもらいました。
――どの会場でもビールって売れるものなんですか?
RiNRiN いえ、現場によります。ジュースだけしか売らない現場もありました。
ドームのトップ売り子とも同じくらい売り上げていた
――そうなると、ビールを売るよりも収入的には少なくなるわけですか。
RiNRiN そうですね。でも、あまりお金に執着していなかったんです。「こんだけ稼ぎたい!」って思いよりも、売り子の仕事が楽しかったし、生活もできていたので。お客さんとの会話だったり、「今日はなんで売れなかったんだろう」って考えたりすること自体が好きだったんですよね。
――実際の売上は最高でどれくらいだったんでしょうか。
RiNRiN 細かい数字は言えないんですけど、単純に杯数だけで比較すると、バンテリンドームのトップ層の方と同じくらいは売っていたと思います。
――すごい! バンテリンドームとナゴヤ球場だとお客さんの絶対数がまったく異なると思いますが、そういった環境で結果を出していることへの自負はありましたか?
RiNRiN ドームで働いている先輩の方が「すごいね」って褒めてくれたときは「ああ、頑張れてるんだな」と思いました。ただ環境がまったく違うので、売上を比べることはなかったです。
――それだけ売るためには炎天下で動き回るということですよね。熱中症や脱水症状に見舞われたことは……。
RiNRiN 最初の夏はありました。仕事終わって家に帰ったら体温が39度あって。次の日も体調はよくなかったんですけど、その状態のまま出勤しました(笑)。でも、暑いほうが燃えるんですよね。天気がいいほうが売れるし、気分もいいですし。水分はだいたい1試合で4リットルくらい摂っていたと思います。

