「間違いなく長嶋（茂雄）さんの“血”を感じました」後輩プロが語る“ドラ1候補・長嶋一茂”リアル評…「パワーは人間離れ」でも唯一の弱点は？ 

　その表現に「うまい！」と思った。

「僕ら、普段は一茂さんが長嶋（茂雄）さんの息子さんだってこと忘れて接していましたけど、やっぱりたまにちょっと客観的に見たりすると、そういう恐ろしいほどの野性味を感じた時に、長嶋さんの“血”みたいなものを、間違いなく感じましたね」

野球の上手さよりも…「良い意味でマンガ」

「野球が上手くて、ビックリ！」というよりは、むしろ「良い意味でマンガ」だったという。

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「たとえば試合形式のバッティング練習で、ヒットエンドランのサインが出るじゃないですか」

　一塁ランナーがスタートして、それを見た捕手が立ち上がって「ウエスト」を要求する。

「その大きく外れたボールをゴチン！と叩いて、右中間のフェンスの向こうに放り込んでしまったりね……もう、笑っちゃっていましたね、まわりは。マンガみたいでしょ」

　バッティングもさることながら、もっと驚いたのはその「鉄砲肩」だった。

「僕も肩ならかなり自信のあったほうなんですけど、一茂さんの肩を見て、初めて『負けた……』と思いましたね。高校の頃は時々、ピッチャーもやっていましたけど、一茂さん、たいした練習もしてないのに140キロなんか軽くオーバーですよ。本職のピッチャーが、気ぃ悪くしていましたから」

「強さ」については、超高校級……を通り越して「人間ばなれ」していたという。

　だが、一茂選手にはたったひとつ、大きな弱点があったのだという。

＜次回へつづく＞

#2に続く

「一茂さんは実家から帰るといつもゲッソリして…」長嶋茂雄逝去で思い出す愛息・長嶋一茂“ドラ1候補”時代…立大後輩が語った「一茂主将」の素顔