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マスクの窓から野球を見ればBACK NUMBER
「間違いなく長嶋(茂雄)さんの“血”を感じました」後輩プロが語る“ドラ1候補・長嶋一茂”リアル評…「パワーは人間離れ」でも唯一の弱点は?
posted2025/06/24 11:00

立教大学時代の長嶋一茂。のちにヤクルトからドラフト1位指名を受けるように、その能力の高さは後輩の有力選手からみても明らかだったという
text by

安倍昌彦Masahiko Abe
photograph by
AFLO
逝去以降、数々の秘話が語られている“ミスター”こと長嶋茂雄。氏の長男で、現在は芸能界で活躍する一茂氏は、方々で「素質は父以上だった」との逸話が語られている。では、実際にともにプレーした選手は“野球選手・長嶋一茂”をどんな風に見ていたのだろうか?《NumberWebインタビュー全2回の1回目/つづきを読む》
矢作公一といえば、立教高校・立教大学野球部出身で、あの長嶋一茂選手の1年後輩にあたる。ともにクリーンアップを打って、「豪打・立教」と怖れられた強打線を形成。大学通算2割9分、17本塁打。
1年先輩の一茂選手をはるかにしのぐ成績を挙げて、1988年のドラフト会議で日本ハムから6位指名を受けたバリバリの野球人である。
「ひと口に言うと…」後輩が見た長嶋一茂
58歳になった現在も、「Y.S.B野球塾(現GXA野球教室 埼玉・戸田校)」を主宰して小・中学生を指導。学生野球資格も回復させて、高校・大学の野球部の指導にも関わり、多忙な毎日を送っている。現在、中日ドラゴンズで活躍する上林誠知は教え子だ。
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「ひと口に言うとですね、一茂さんっていうのは……」
ここから先が、一気だった。
「裸足で原っぱを走ったら誰よりも速い。転がっている石ころを投げたら、見えなくなるほど遠くに投げる。そのへんの棒っきれを拾って打ったら、誰よりも飛ばす。そういう原始的な力っていうんですか……人間の本質的なパワーでいったら、一茂さんほどすごい人はいない。それ以降も見たことないですね」