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「大谷翔平から“ある提案”」投手電撃復帰の舞台ウラ…「3度目の故障は投手生命が奪われる」ドジャース監督が初めて語った「大谷の声を最優先に」の意味
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笹田幸嗣Koji Sasada
photograph byGetty Images
posted2025/06/19 11:04
現地6月16日、じつに663日ぶりの登板となった投手・大谷翔平
投手・大谷から先制点を奪ったマチャド「かなり特別」
大谷の復帰登板が発表されると、日米でテレビ局が動いた。NHKはBSでの放送を地上波に切り替え、MLBネットワークは急遽全米中継を行った。その興奮は相手球団の宿敵パドレスからも伺えた。マイク・シルト監督は敬意を表した。
「大谷の復帰を待ちきれないよ。 私は興奮している。彼の出場を見るのは僕らにとっても楽しみなんだ。 試合にとっても素晴らしいことだし、彼らにとってもいいことだ。 彼が再び競技に戻ってくることは素晴らしいことなんだ」
試合後、日本人メジャーリーガーの兄貴分、ダルビッシュ有も喜んだ。
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「ひと安心というか、まあ、うん、そうですね。本人がやっぱ一番不安はあったと思いますけども、ああいうパフォーマンスを見せたので、本人が安心してそうなので、ちょっとうれしかったです。やっぱり打撃だけじゃなくてピッチングも見たいっていうところがあると思うので、そこは長いこと投げてほしいなっていう風に思います」
そして、先制の中犠飛を放った主砲マニー・マチャドさえも同様に賛辞を送った。
「みんなショウヘイを見ていただろう? 誰もがこの初登板を待ち望み、期待していたんだ。私たちはこのために準備をしていたし、かなり特別なものだった。彼は期待されていることをやっている。厄介だが楽しい存在なんだ」
今後のカギは100マイルの直球とスイーパー?
投手・大谷のカムバック・ストーリーはまだ始まったばかり。発想の転換もポジティブ・シンキングの大谷翔平だからこそ、思いつく案と考える。
今後、少なくともオールスター前までは『実践リハビリ登板』が続く。重要なことは100マイルの直球を投げ、肘に最も負担のかかるとされるスイーパーを投げ、その後にどのような反応が肘や体に起こるかだ。大谷翔平も当然わかっている。
「100マイル近くを術後に投げたのは初めてなので、明日以降の反応をまずは見たいですし、1週間1回投げつつ、また伸ばしていけたら、ブルペンも負担が減るのかなと思います」
彼にだけしかできない二刀流。末長く続けてほしいと願う。

