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佐々木麟太郎20歳「悔しいことばかりで(過去に)戻りたいと思うこともいっぱいある…」高卒スラッガー“米留学1年目のリアル”
posted2025/06/13 11:02

スタンフォード大学での1年目を終えた佐々木麟太郎(20歳)
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杉浦大介Daisuke Sugiura
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AP/AFLO
スタンフォード大の佐々木麟太郎が“全米最高峰”とされる大学生のサマーリーグ、「ケープコッドリーグ」に参加することが決まった。木製バットが使用され、メジャーリーグのスカウトが視察に来ることでも知られる同リーグは、現地時間6月14日に開幕する。
コトゥイット・ケトラーズというチームの一員として新たなスタートを切る高校通算140本塁打のスラッガーは、過去にアーロン・ジャッジやピート・アロンソ、ポール・スキーンズといったメジャーリーガーたちも出場した名門リーグでどんなプレーを見せてくれるのか。スタンフォード大での1年目も試練を経験しながら、心身ともに確実に成長した佐々木にまた新たなステージの開始が迫っている。
悔いが残る“空振り三振”
大学1年目が終わった瞬間、ネクストバッターズ・サークルでしばらく呆然と立ち尽くした佐々木の姿が印象的だった。5月20日、ノースカロライナ州ダーラムで行われたアトランティック・コースト・カンファレンス(ACC)トーナメントの1回戦で、第13シードのスタンフォード大は第12シードのバージニア工科大に4-7で敗退。佐々木は6番・一塁でカレッジキャリア初のポストシーズンに臨んだが、4打数無安打でチームを押し上げるには至らなかった。
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「負けたってことが一番、悔しいです。勝ち切って上がりたかった。自分自身もチームに流れを持って来られなかったですし、とにかく今は気持ち的には悔しいだけです」
第2、第3打席はフェンス際まで打球を飛ばすもあとひと伸びがなかった。4点を追った7回表、2死満塁の絶好機ではチェンジアップを空振り三振。ルーキーシーズンの最終打席としては悔やまれる内容となり、「あの球に手を出してしまったのはすごく悔しい。しっかり自分の中で反省すべきだと思っています」と唇を噛んだ。