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プロ野球PRESSBACK NUMBER
高津監督のタメ息「先発ピッチャーがいない…」最下位ヤクルト、NHK解説者が心配する奥川恭伸の“異変”「こんなフォームだったっけ?」
posted2025/05/09 18:28

今季5試合に先発し、0勝3敗と苦しむヤクルト奥川恭伸(24歳)
text by

遠藤修哉Naoya Endo
photograph by
JIJI PRESS
NHK野球解説者の武田一浩氏(元日本ハム、ダイエー、中日、巨人)が、ここまでのセ・リーグ各チームの戦いぶりを振り返った。【全2回のセ・リーグ編/パ・リーグ編も公開中】
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「昔のピッチャーはもっと抑えている」
各球団の出来を聞いたところ、武田氏がもっとも高い評価をつけたのは阪神だった。4月末時点では14勝11敗1分で2位につけていたが、ピッチャーの調子がとにかく良いのが強みだ。巨人と阪神を追う広島は、ホームでの圧倒的な勝率が光る。
一方、巨人はエースの戸郷翔征が一時不在に。開幕から3試合連続でKOされ、2軍で調整した。「4月までの巨人はまだまだ本調子ではない」と見る武田氏にとっては、象徴的な事態だろう。
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「戸郷はドジャースとの3月15日のオープン戦(6回6安打5失点)のときから球が走っていなかったから、『大丈夫かな?』と不安に思っていたんだけど、開幕後もやっぱり球速が戻らなかったね。ここ4年は先発で毎年25試合くらい登板して巨人のエースとして頑張ってきたんだけど、勤続疲労的なものが出ているのかもしれない。ファームでやり直して、今後どこのタイミングで戻ってくるかに命運がかかっていると思うよ(※戸郷は5月5日に一軍のマウンドに復帰したが、6回3失点で負け投手になった)」
巨人の明るい話題としては、山崎伊織が開幕から無失点記録(36イニング)を続けたが、武田氏は辛口だった。
「山崎はもともとコントロールがいいピッチャーで、去年よりも投球内容は良くなっているし、勝運にも恵まれていますよ。でも、昔の投手の記録(日本記録は1939年に阪急の高橋敏が記録した開幕38イニング1/3)と比べちゃダメだよね。今みたいに5回しか投げないでいいんだったら、昔の人はもっと抑えてますよ。昔は先発完投がザラだったんだから。巨人は先発もいいけど、それ以上に、後ろを投げる中継ぎピッチャーがいい。だから先発が6回まで投げれば『あとは勝てる』っていう雰囲気になっているよね」
高津監督「先発ピッチャーがいない…」
対照的に、投手陣がボロボロなのがヤクルト。最下位に沈んでいるのも納得だ。