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「もし周東佑京が出ていたら…」WBCベネズエラ戦でなぜ“切り札”は封印されたのか「先に仕掛けるべきだった」侍ジャパン首脳が明かした「一番の後悔」
posted2026/06/09 11:41
ベネズエラ代表に敗れた日本。準々決勝敗退の舞台裏とは…
text by

佐藤春佳Haruka Sato
photograph by
Nanae Suzuki
◆◆◆
ベネズエラとの準々決勝で悪夢が訪れたのは1−1と同点に追いついた直後の1回だ。四球で出塁した鈴木が2死から二盗を試み、ヘッドスライディングした際に右足を痛め、いきなり途中交代となるアクシデントが起きた。
鈴木誠也の負傷に混乱したベンチ
――あの場面は盗塁のサインが出ていたのですか?
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金子誠氏(以下、敬称略) グリーンライトでした。基本的に早いイニングでは牽制は2回しか来ない。だから左ピッチャーでもある程度ギャンブル的にスタートを切れる。行ける根拠があれば行く、というのは打者みんなの共通認識でした。
――大会後に右膝後十字靱帯損傷と判明するわけですが、怪我の瞬間は。
金子 ベンチは少しバタバタしていました。WBCのルールは“時計を止める”という行為に全てペナルティがかかるんです。だから交代するかどうかの判断も審判は待ってくれない。膝の状態をしっかり確認したいし、交代する選手の時間も作りたいところですが、球審からは「交代するのか? このままいくのか?」とせき立てられて。ベンチの構造も横に長くて裏に繋がる電話もなかったので、伝達も混乱していました。
――本人は出場し続けたいと?
金子 「ちょっと時間ください」という感じでした。今まで経験したことのない違和感だったみたいです。僕は両膝ともに後十字靭帯の怪我を経験していたので、これはその症状に似ているなと思っていました。判断するのにもう少し時間が欲しかったですけれど、ダメだということで、森下と周東を並行して準備させました。
「ベネズエラは頭のいいチーム」
交代した森下が3回に逆転3ランを放ち5−2とリード。ドラマのような展開で流れは日本に傾いたと見えた。しかし、中盤にベネズエラ打線が猛反撃を見せる。6回、しぶといランエンドヒットを足がかりに、ウィルヤー・アブレイユ(レッドソックス)が逆転3ラン。さらに8回には足を使って無死二塁の好機を作り、牽制悪送球の間にダメ押しの8点目を加えた。


