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「じつは打球速度、遅めだった」大谷翔平が190キロ弾…注目はドジャーススタッフ好捕でもキム・ヘソン祝福でもなく「44発49盗塁64打点ペース」 

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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posted2025/05/06 19:12

「じつは打球速度、遅めだった」大谷翔平が190キロ弾…注目はドジャーススタッフ好捕でもキム・ヘソン祝福でもなく「44発49盗塁64打点ペース」<Number Web> photograph by Imagn/REUTERS/AFLO

弾丸ライナーで9号本塁打を放った大谷翔平。打球速度にして約190キロと、らしい打球速度が出てきた

〈大谷の今季9号本塁打までのデータ〉
(1)3月19日カブス戦
 ピアソン(右)ソロ
 右中間118.6m 35度 174.4km/h
(2)3月27日タイガース戦
 ハニフィー(右)ソロ
 左翼119.2m 25度 175.3km/h
(3)4月2日ブレーブス戦
 イグレシアス(右)ソロ
 中堅121.6m 31度 165km/h
(4)4月7日ナショナルズ戦
 ゴア(左)2ラン
 右翼115.2m 28度 164km/h
(5)4月14日ロッキーズ戦
 センザテラ(右)ソロ
 中堅124.4m 30度 180.2km/h
(6)4月16日マーリンズ戦
 マルケス(右)ソロ
 右翼136.6m 32度 178.6km/h
(7)4月29日マーリンズ戦
 アルカンタラ(右)ソロ
 右翼120.1m 23度 183.6km/h
(8)5月3日ブレーブス戦
 シュウェレンバック(右)ソロ
 中堅126.5m 35度 172.7km/h
(9)5月5日マーリンズ戦
 アルカンタラ(右)2ラン
 右中間117.7m 20度 189.7km/h

 春先は本塁打こそ出ていたが、打球速度は160~170km/h台。打球角度30度前後のフライ性のホームランが多かったのが、4月14日のロッキーズ戦あたりから打球速度が上がり、打球角度の低いライナー性の本塁打が増えていた。

 そして前述した5日の本塁打は、打球角度20度という低さだった。

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 フライボール革命の考え方では打球速度が上がれば、本塁打や安打になる可能性が高まる打球角度(バレルゾーン)が広がるとされるが、まさにそれを証明する一発だったといえよう。

史上初の「2年連続40-40」もあり得るペース

 現在の成績をもとに打者・大谷の今季成績を予測しよう。

《160試638打187安44本64打49盗113球196振 率.292 OPS.984》

 現時点のペースが続けば44本塁打49盗塁、つまり史上初となる「2年連続40-40」の可能性が見えてきた。大谷はこれから調子を上げると考えられるので「50-50」の可能性もあるが――投手として復帰すれば出場試合数が減り、打撃成績に影響する可能性はある。

 ただ、こちらも先週触れたように「打点」は異様に低い。MLBではシーズン40本塁打以上を打った打者は延べ367人いるが、最も打点が少なかったのは2017年レンジャーズのJ.ギャロ(レンジャーズ)の41本塁打80打点と、2022年マイク・トラウト(エンゼルス)の40本塁打80打点。その成績と比べても44本塁打64打点は、さすがに効率が悪いといえる。先週も記したが「1番DH大谷翔平」は検討の余地ありだと筆者は思う。

誠也は9本塁打、由伸と朗希が勝利…詳細を見ると?

 大谷以外の日本人メジャーリーガーについても見ていこう。ドジャースで大谷とともに戦う山本由伸、佐々木朗希が勝利を挙げているが、成績も含めて子細に振り返る。

【次ページ】 由伸はCY賞有力候補、朗希は初勝利したが

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