バレーボールPRESSBACK NUMBER

「どんなバレーをするんだろう…すごく興味ある」女子バレー日本代表・石川真佑24歳に芽生えた“リーダーの自覚”「新監督はトルコ出身39歳」 

text by

田中夕子

田中夕子Yuko Tanaka

PROFILE

photograph byL)PA Images/AFLO,R)Takahisa Hirano

posted2025/04/17 11:03

「どんなバレーをするんだろう…すごく興味ある」女子バレー日本代表・石川真佑24歳に芽生えた“リーダーの自覚”「新監督はトルコ出身39歳」<Number Web> photograph by L)PA Images/AFLO,R)Takahisa Hirano

初の外国人監督としてバレーボール女子日本代表を率いるフェルハト・アクバシュ(39歳)。石川真佑はチームを牽引する覚悟を言葉にした

「最初からうまくいくだろうとは思っていないです。日本の女子バレーってすごく独特で、海外のように自分は自分、人は人、と割り切っているわけではなくて、周りの目も気にして、もっとやらなきゃ、とか、たとえばケガをしていても『サボっていると思われたくない』と無理するのが普通と考えてしまうところがある。それがいいか悪いかは別として、日本人監督だと、そういうところも理解してチームをつくるかもしれないけれど、外国人監督は基本の考え方も違う。求められるプレーや技術はもちろんですけど、どんなチームを、どうやってつくるのか、というのはまだわからない。今は結構、不安もあります」

 期待と不安。どちらも始まりの時にはついて回るものだが、そこで石川が発した言葉に少し驚かされた。

「だから、これからはもっと自分も、チームのために。チームが一つになって強くなれるように行動することが大切。引っ張ることも含めて、やっていかなきゃ、というのはすごく思います」

ADVERTISEMENT

 自分が引っ張る。パリ五輪でキャプテンを務めた古賀紗理那がコートを去り、新たなリーダー格の台頭が待たれる今、自分の意見を積極的に発することが少なかった石川から明確な意志が伝わってきた。

ロス五輪はすぐやってくる

 5月上旬には国内合宿がスタートし、6月4日からネーションズリーグが開幕する。パリ五輪を終えた直後に渡欧した石川が「(イタリア2年目のシーズンは)長いと思っていたけれど終わってみたらあっという間だった」と振り返るように、きっとまた2028年ロサンゼルス五輪もすぐやってくる。だからこそ、五輪で味わった悔しさを改めて噛み締め、同じ轍を踏まぬようにと意気込みを語る。

「最後に決めきれる選手になる、周りにもそういう姿を見せられるようになるというのはもちろんですけど、周りも同じ方向へ向かせることができる選手にもなりたいし、ならないといけない。変えなきゃいけない、変わらなきゃいけない、と思っています」

 新たな日本代表シーズンが幕を開ける。

関連記事

BACK 1 2 3
#石川真佑
#フェルハト・アクバシュ
#島村春世
#岩崎こよみ
#秋本美空
#河俣心海

バレーボールの前後の記事

ページトップ