平日は不動産業、土日は「サッカーが休日です」J入りしなかった“高校サッカー得点王”江原淳史51歳の今「それ以外で賑わす子も出てくれば…」 

「今シーズン、落ちてしまいましたが、関東リーグへの復帰ではなく、もっと先を見てやっていける環境を整えていきたい。それを自分のこれからの10年とリンクさせたいですね。Jの舞台に行ければ、残りのキャリアではもっともっとサッカー界に貢献できるし、やりたいこともできていくのかなと。遠回りしましたが、この世界にスポッと戻るタイミングがそろそろ来る頃かなと思っています」

　一時はワールドカップさえ観ない時期があったというが、いまは思い出の大会にも足を運ぶ。

「秋から地区大会で教え子たちを観て、正月には選手権も観に行ったり。大会の位置づけは変わったかもしれないけど、選手権はやっぱり面白いですね」

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　30年前、自身がスターとなった選手権について、今はこう感じている。アヴェントゥーラでの教え子が、今年度の選手権・埼玉県大会決勝まで進んだ浦和学院に在籍するなど、取り組みが着実に実り始めた。

サッカー、それ以外でも世間を賑わす子が出てくれば…

　そんな今、自身の転身の経験もあってだろう、江原は今後の育成についてこのようにも語った。

「中学を卒業してから5年間はサッカーにしがみつける選手を育てたい。ユース年代で頑張って、次は大学にしろ、社会人にしろ、本気で上を目指しているチームで少なくとも20歳までは継続してほしい。仮にプロとして続けられなくても、必ずその先につながりますから。もちろんプロになる子も出てきてほしいですけど、サッカー以外で賑わす子が出てくればそれも嬉しいですね」

〈全3回／第1回、第2回からつづく〉

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