熱狂とカオス!魅惑の南米直送便BACK NUMBER
「ザイオンは見事だが、イタクラはらしくない」ブラジル人記者が日本4-0インドネシアを“本音で評価”「MOMはモリタ。残り5戦2勝でほぼ…」
posted2024/11/17 17:18
text by
沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph by
Robertus Pudyanto/Getty Images
オガワ、ハシオカの起用は適切な選択だった
「結果的に大差がついたが、序盤は日本にとって楽な試合ではなかった。インドネシアはシン・テヨン監督(韓国人)が日本を良く研究しており、効果的に守るだけでなく、しばしば危険なカウンターを繰り返したからね」
「日本の選手の何人かは、らしくないミスを犯した。もし先制されていたら、全く異なる展開の試合になっていたかもしれない」
「とはいえ、日本の実力は今のアジアでは圧倒的だ」
今月15日にジャカルタで行なわれた2026年ワールドカップ(W杯)アジア3次予選第5節で、日本はインドネシアを4-0で下した。しかし、ブラジルメディアきっての日本通であるチアゴ・ボンテンポ記者には、スコアほど楽な試合とは映らなかったようだ。
◇ ◇ ◇
――まず、日本の先発メンバーをどう思いましたか?
「前節オーストラリア戦から故障でCF上田綺世とCB谷口彰悟が外れた。上田の代役は、これまで途中出場で結果を出してきた小川航基で当然。谷口はこれまで最終ラインの中央を担ってきたわけだけど、右CBとしてプレーしてきた板倉滉を中央へスライドさせると、右CBに誰を入れるか。森保一監督は本来は右SBだが大柄でCBとしてもプレーできる橋岡大樹を起用したわけだけど、彼の代表での経験値から見て適切な選択だったと思う」
ザイオンが見事な対応をしたけど…
――序盤は日本がボールを握って優勢だったが、インドネシアは時折、カウンターで日本を脅かした。
「インドネシアは、個の力の総和では日本に勝てないと判断し、概ね引いて守った。しかし、ボールを奪うと素早くサイドへ展開し、日本の守備陣を崩しにかかった」
――前半9分、まだ0-0だった状況で、日本は大きなピンチを迎えた。カウンターからオラトマンゴーエンへ縦パスが出た際、板倉が対応を誤って突破を許し、GK鈴木彩艶と1対1の場面を作られた。