草茂みベースボールの道白しBACK NUMBER
「山本由伸に愛された男」中日・高橋宏斗は新生ドラゴンズの希望の光「“4年目の由伸さん”も“神様”も超えた」価値ある二つの数字とは
text by
小西斗真Toma Konishi
photograph byNanae Suzuki/JIJI PRESS
posted2024/10/13 17:00
「師弟関係」である山本由伸(左)と高橋宏斗
あふれんばかりの「由伸愛」
すでに前年(3年目)に最優秀防御率のタイトルを獲得していた山本は、この年もイニング数を上回る数で、最多奪三振に輝いた。そして翌年からは3年連続投手3冠&沢村賞を手にし、MLB挑戦を決めた。短縮シーズンなのですべての数字を同列に比較するのは難しいが、参考までに書くと同年のオリックスもチームは最下位だった。
「由伸さんが2本だっていうのは、記事やニュースを読んで知ってはいましたが、ホームランに関しては、本当に意識してなかったんですよ。もちろん打たれない方がいいですけど、得点差やイニングなど状況にもよります。村上さんに打たれた1本がソロだったのもそうです」
前述のようにあふれんばかりの「由伸愛」ゆえに、高橋は「○年目の由伸さん」をライバル視してきた節がある。同じ最下位チームで12勝を挙げ、記録的な防御率で初タイトルを獲得したことは、この右腕のスケールの大きさを実証した。しかし来シーズンからは一気にハードルが上がる。ドジャースでのポストシーズンの中継を食い入るように見ていた高橋は、まずは「プレミア12」の連覇に向けて動き出す。