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「山本由伸に最も愛された男」中日・高橋宏斗が明かす“押しかけ弟子入り”で見た無双右腕の素顔…外食前には“0次会”「どうしてこんなに良くしてくれるんでしょう」
posted2023/12/26 11:06
text by
小西斗真Toma Konishi
photograph by
Hideki Sugiyama
大谷翔平の契約で驚かされた日本の野球ファンが、再び「0」の数を数えて興奮した。オリックスからポスティング制度でMLB移籍を目指していた山本由伸の移籍先が、大谷と同じドジャースに決まった。その契約内容は12年、総額3億2500万ドルという超大型。6年目、8年目にオプトアウト権があり、投打二刀流の大谷を除けばMLB史上投手としては最高額の大型契約である。
NPBでの実績はここで書くまでもないが、海を渡ればまだ1球も投げていないルーキーが、これほどの評価を受けるとは……。しかし、日米に衝撃を与えたニュースも冷静に受け止めていた人がいる。山本の同業者であり、弟子でありファン。中日ドラゴンズの高橋宏斗だ。
由伸との衝撃の出会い
「(契約合意の発表後に)少しだけ話しましたよ。候補は二択だったじゃないですか。僕の勝手な予想ではもうひとつの方(ヤンキース)だったんですが、内容は妥当かなと思います。確かにあの額はえぐいけど、それだけ評価されていい投手だと思いますし、投手としての最高額にもこだわりがあるんじゃないかと思っていましたから」
総額もすごいが、12年という年数もすごい。しかし高橋は二択の予想こそ外したが、この契約は「妥当」だと言った。山本とは今回のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)をともに戦った侍仲間だが、接点ができたのは大会の4カ月ほど前。昨年の冬のことだった。