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大谷翔平とジャッジ“最強論争”のウラで…カブス鈴木誠也の本音評「日本人選手は“デビュー1年目がベスト”の印象。だがセイヤは…」米名物記者が語る 

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水次祥子

水次祥子Shoko Mizutsugi

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posted2024/08/31 06:01

大谷翔平とジャッジ“最強論争”のウラで…カブス鈴木誠也の本音評「日本人選手は“デビュー1年目がベスト”の印象。だがセイヤは…」米名物記者が語る<Number Web> photograph by Getty Images

カブスに所属する鈴木誠也、30歳

「MLB球団が日本プロ野球から今後、野手を誰も獲りにいかないかといえば、そんなことはない。米国の多くの人たちは、2001年にメジャーでデビューしたイチローが、巧みなバットさばきで試合の流れを変える一打を放つあの活躍を覚えている。まさにゲームチェンジャーだった。野球ファンはみんな、イチローが来夏、米野球殿堂入りをすることはもう間違いないと思っているし、そのときに再び彼の残した数々の偉大な実績を思い起こすことになる。ニューヨーク州クーパーズタウンで開催される殿堂入り式典は盛大な祝いの日となるだろうし、米国も日本も大きく注目するだろう」

消えない「イチロー、マツイ」のイメージ

 イチローが日本人野手として初めてメジャーに挑んでから今年で23年。パイオニアとして海を渡った先達たちの実績が、今も日本人選手の評価に影響を与えているとミラー氏は指摘する。

「イチローだけでなくヒデキ・マツイも、これまでの日本人野手の中ではトップクラスの選手だった。特に2003年のメジャーデビューから7年間所属したヤンキース時代は目覚ましい活躍をしていたし、オールスターにも2度選出された。ヤンキースの最終年となった2009年には28本塁打、90打点を放ってチームのポストシーズン進出に貢献し、ワールドシリーズではMVPに輝いた。ヤンキースはあのワールドシリーズ制覇を最後に、その後一度も世界一を成し遂げていないことを考えると、マツイの貢献はとてつもなく大きい。メジャーの日本人打者の中には期待外れの結果に終わったケースも多いが、イチローやマツイの輝かしい実績は人々の記憶にいつまでも残るものだと思うし、日本人打者のイメージは彼らによって作られている部分が大きいと思う。メジャーリーグの球団幹部は、日本に常に目を向けているし、今後もそれを止めることはないだろう」

 そしてイチローや松井の功績を受け継ぐのが大谷だとミラー氏は語る。

「イチローが成功した後にメジャーで日本人野手が一気に増えたように、オオタニが多くのメジャーの歴史を塗り替えるような活躍をしたことで、日本人打者に対する期待が再び膨らみ、日本人打者のメジャー移籍が今後増えていくのかどうか、個人的にも注目している。第二のオオタニがきっといるはずだと、みんな思っている」

 大谷の存在は、これからの日本人打者にとっても大きいということ。ポストシーズンに初進出し劇的な活躍を見せれば、その影響力はさらに高まることだろう。

〈「大谷翔平の世界一は可能か? じつは厳しい米現地のドジャース評」編からつづく〉

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