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大谷翔平とジャッジ“最強論争”のウラで…カブス鈴木誠也の本音評「日本人選手は“デビュー1年目がベスト”の印象。だがセイヤは…」米名物記者が語る 

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水次祥子

水次祥子Shoko Mizutsugi

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posted2024/08/31 06:01

大谷翔平とジャッジ“最強論争”のウラで…カブス鈴木誠也の本音評「日本人選手は“デビュー1年目がベスト”の印象。だがセイヤは…」米名物記者が語る<Number Web> photograph by Getty Images

カブスに所属する鈴木誠也、30歳

日本人野手の評価は?

「オオタニ以外で目を引くのはセイヤ・スズキだね。バットでチームを勝利に導くことのできる選手だと思う。(8月29日時点の)打撃成績は、打率.278、出塁率.350 、長打率.493、19本塁打、64打点。正直にいえばもう少し期待したいところだが、悪い数字ではない。日本を含めアジアの選手はデビューシーズンの成績が一番良くて年々尻つぼみになるケースが多い印象だが、セイヤは2年目で打撃スタッツのほとんどを1年目よりも向上させ、3年目の今季も本塁打と打点は昨季と同等かそれを上回るペースなので評価できる」

 日本人打者がメジャー全体で3人というのは、これまでの日本人メジャーの歴史をみると一時期より減っている。例えば2009年の開幕時にはマリナーズのイチローと城島健司、ヤンキース松井秀喜、アストロズ松井稼頭央、カブス福留孝介、レイズ岩村明憲と6人の日本人がメジャーでプレーしていた。投手は日本から移籍して活躍を続けているが、日本人打者の米国内評価は下降気味ということなのだろうか。

「打者の場合は、投手とは状況がずいぶん違う。日本のプロ野球からメジャーに挑戦しようという打者はかなり限られているし、ほとんどいない時期もあった。

なぜメジャーは「日本人投手」が好き?

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 日本人選手の中で投手の評価は常に高く、日本からこれまで多くの投手がメジャーに移籍してきた。MLBの球団も、投手獲得の方により力を入れている。それは投手力なくして勝つことはできないという現実がある一方で、投手が常に人材不足という状態であるため。どれだけ投手を獲得しても足りない。だからどの球団も、まず可能な限り多くの投手を集めるという方針で動いている。米国内の高校、大学、FA市場はもちろん、海外の中南米から日本、韓国まで広範囲で投手を調査している。この投手はメジャーでやれるかもしれないとスカウトが判断したら、積極的に獲得に向けて動き出す。投手の方が、メジャーの球団と契約できるチャンスは大きいし、今後もその流れは続くと思う」

 それでは日本人野手の今後はどうなるのだろう。

【次ページ】 消えない「イチロー、マツイ」のイメージ

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