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ドイツで絶賛「モモコは惑星で最高峰」なでしこ19歳谷川萌々子は何がスゴい?「えっ、そうですか!」天才少女説や30m弾より“笑顔になった質問”
text by
茂野聡士Satoshi Shigeno
photograph byAFLO
posted2024/09/01 11:08
パリ五輪後、ローゼンゴードの試合に出場する谷川萌々子。スウェーデンの地で、その実力を育んでいる
「まずはピッチに立つことが、すごく大事になってくると思います。 トレーニングや試合を見ていて(同じ中盤の長谷川)唯さんや(長野)風花さんはサッカーIQが高い上で、体力があるなと実感します。チーム内での競争はある中で自分が出るためには、もっとハードワークできるような体作りが必要だと思います」
まだ粗削りながら、輝きを放ち始めている19歳の原石は、そう語って北欧の地へと旅立った。
そしてFCローゼンゴードに戻った初戦でも、そのキック力が光った。
26日に行われたBKヘッケンFF戦。スタメンに名を連ねた背番号10の谷川は、右CKから左足で二度にわたって正確なクロスを送り込み、チームの決勝点を導いた。さらには31日のAIK戦で、左足からチーム4点目となるゴールを決めた。
バロンドールを取ることが一番の夢です
ただ、谷川はこのクロスやゴールだけで満足する選手ではないだろう。「なでしこジャパンの中心選手になって、チームに必要とされる、 勝たせられる選手になりたい」と語るとともに、個人としての野心をこう語っているのだから。
「バロンドールを取ることが一番の大きな目標、夢です。そこに達するためにはまだまだ足りないことがたくさんあります。でも諦めなければ狙えるものだとは思っているので、向上心を持って取り組んでいきたいです」
パリ五輪で決めたあの30mゴールは、まだ谷川萌々子というフットボーラーにとっての序章である。