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ドイツで絶賛「モモコは惑星で最高峰」なでしこ19歳谷川萌々子は何がスゴい?「えっ、そうですか!」天才少女説や30m弾より“笑顔になった質問”
posted2024/09/01 11:08
text by
茂野聡士Satoshi Shigeno
photograph by
AFLO
バイエルンは加入するのが夢というか…
現代サッカーは、SNSでは「移籍専門記者」がインフルエンサーになるような時代だ。有望株の情報は、光の速さで関係者や各国クラブへと集積される。世間的にはまだ知られていない逸材についても、世界が先に“調査完了”している場合がある。
女子においても、谷川萌々子が2020年代のサッカー界を象徴する1人になるのかもしれない。
「加入するのが夢というか、凄くビッグなチームの印象でした」
今夏、日本代表DF伊藤洋輝が加入したことで話題になったバイエルンだが――その半年前にバイエルンの女子チームと契約を結んだのが谷川だった。
クラブ公式のYouTubeでは、契約時の谷川が笑顔を浮かべる様子が収められるとともに、テクニカルディレクターのフランシスコ・デ・サ・ファルディーリャはこんな表現をしている。
〈モモコはこの惑星内で、最高峰のヤングプレーヤーの1人だ〉
2023年女子W杯、2024年パリ五輪でともにベスト8進出を果たしたなでしこジャパンは現在、ヨーロッパ組が数多くなった。女子CL制覇を経験した熊谷紗希(現ローマ)、今季からはマンチェスター・シティに長谷川唯、清水梨紗、藤野あおば、山下杏也加と4人もの日本人選手が所属する。そのほかにも長野風花や宮澤ひなた、浜野まいか、植木理子らのイングランド勢、そして田中美南や南萌華に移籍が決まった北川ひかる……と数多くの選手が欧米各国を主戦場にしている。
ただ、彼女たちと谷川で大きな違いがあるとしたら――国内リーグで知られた存在になってから、なでしこジャパンに招集されたかどうかである。
年代が上がるにつれて、プレーの幅が広がりました
谷川が在籍したJFAアカデミー福島は、なでしこリーグ2部のカテゴリにいた。その中で谷川は21~23年に、51試合19得点の成績を残している。コロナ禍や2部リーグということもあって、実際に谷川のプレーを目にした人は少ないだろう。
ただ、その3年間は谷川の実力を着実に育んでいた。