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「カオルと1対1? 二度とやりたくない(笑)」“利益230億円超に31歳新監督”ブライトン、三笘薫と仲間から直接聞いた本音「強い相手にも…」 

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井川洋一

井川洋一Yoichi Igawa

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photograph byKiichi Matsumoto

posted2024/08/17 11:01

「カオルと1対1? 二度とやりたくない(笑)」“利益230億円超に31歳新監督”ブライトン、三笘薫と仲間から直接聞いた本音「強い相手にも…」<Number Web> photograph by Kiichi Matsumoto

プレシーズン、日本で2試合をこなしたブライトン。三笘薫が3年目を迎える中で本人とウェルベック、ファン・ヘッケはどんなことを語っていた?

 彼がいなくなったチームは、プレミアリーグで順位をずるずると下げていき、3シーズンぶりの二桁順位でフィニッシュ(11位)。クラブ史上初の欧州カップ戦となったヨーロッパリーグでも、前半戦に行われたグループステージを突破しながら、三笘を欠いたチームはASローマとのラウンド16で敗退している。

 2020-21シーズンから16位、9位、6位と3年連続で浮上を続けていたチームにとって、いったん足踏みを強いられる形となったが、国内のコンペティションだけに集中できる新シーズンは、本来のクラブの規模にふさわしいものとも言える。

 また元ギャンブラーでアルゴリズムとデータのスペシャリスト、ブルーム会長を筆頭とする経営陣が昨年度にリーグ最高の利益──税引き後1億2200万ポンド(約230億5800万円)──を上げるなど、クラブ経営も順調そのもの。そして今夏の市場でも、ブライトンらしく、これから完成されていくはずの逸材に資金を投じている。

強いチームにも1対1で勝ったり…

 本稿執筆時点で同クラブが投じた今夏最高額となる移籍金3000万ポンド(約56億7000万円)でニューカッスル・ユナイテッド(昨季はフェイエノールトへローン)から獲得した19歳のヤンクバ・ミンテは、最大の注目株のひとりだ。鋭いランと落ち着いたフィニッシュが光る右ウイングは、日本ツアーの2試合で1点ずつを奪っている。三笘が担う左の逆サイドで、シモン・アディングラやソリー・マーチ(負傷離脱中)らとの激しいポジション争いが予想される。

 ブライトンは17日の開幕節でエバートンと敵地で対戦し、次にマンチェスター・ユナイテッドとのホームゲーム、アーセナルとのアウェー戦と続いていく。

「開幕から本当に厳しい試合が続きます。上位の相手ばかりで」

 三笘は東京ヴェルディ戦の後に、こう話した。

「毎試合、本当に刺激的で。自分のレベルを上げつつ、勝っていかなければいけない。本当に楽しみです、素晴らしいところでプレーできているので。今後どれだけプレミアリーグでプレーできるかどうかわからないので、それを噛み締めながらプレーしたい。強いチームにも、1対1で勝ったり、試合に勝ったりしたい」

 急激に飛翔したシーガルズ(ブライトンの愛称)が、いったん羽やすめし、新しい監督のもと、再び強者たちに挑む。その中心には、当地で3シーズン目を迎える日本代表ウイングがいる。

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