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「カオルと1対1? 二度とやりたくない(笑)」“利益230億円超に31歳新監督”ブライトン、三笘薫と仲間から直接聞いた本音「強い相手にも…」 

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井川洋一

井川洋一Yoichi Igawa

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photograph byKiichi Matsumoto

posted2024/08/17 11:01

「カオルと1対1? 二度とやりたくない(笑)」“利益230億円超に31歳新監督”ブライトン、三笘薫と仲間から直接聞いた本音「強い相手にも…」<Number Web> photograph by Kiichi Matsumoto

プレシーズン、日本で2試合をこなしたブライトン。三笘薫が3年目を迎える中で本人とウェルベック、ファン・ヘッケはどんなことを語っていた?

 シーズン真っ只中のJ1リーグで3位につけるチームを相手に、プレシーズンの公式な初戦で圧勝しながら、彼はいつも通り修正すべき点を強調した。

 左ウイングで前半だけプレーし、得点に直接的に関与することこそなかったものの、攻撃だけでなく守備でもチームに寄与した三笘について、ヒュルツェラー監督は次のように話している。

「今日、彼は見事なパフォーマンスを見せた。我々がもっとも大事にしているのは、相手ボールの時にいかに動くか、球を失った時にどうカウンタープレスをかけるか。その点でもポジティブなシーンがたくさんあった」

「カオルの不在を痛烈に」「1対1?やりたくないって」

 試合後のミックスゾーンでは、個人的に1年と少しぶりに再会した面々に話を訊いた。地元ファンが「夢のようなシーズン」と呼んだ一昨季、筆者は春にブライトンの本拠地アメックス・スタジアムをたびたび訪れ、三笘のチームメイトの声を集めた。その時に魅力的な笑顔で応じてくれたダニー・ウェルベックは、今回の東京でも同様だった。

「日本はとても素敵なところだね。自分はこれで3度目だけど、やっぱり最高だよ。カオルは新シーズンもうちの重要な選手だ。昨季、彼が負傷で離脱してチームは苦しんだ。カオルの不在を痛烈に感じたよ。でも今は状態も良さそうだから、開幕が楽しみだね」

 昨春はCBのバックアッパーだったヤン・ポール・ファン・ヘッケは、その後にレギュラーとなったが、ストレートでユニークな対応は相変わらずだった。

「あなたとの会話は覚えているよ。カオルとの1対1の話をしたよね。1度だけ挑戦したけど完敗したので、もうやらないって話だけど(笑)」

──新監督はどう?

「攻撃的に試合を進めていくところは(デ・ゼルビ)前監督と通じるけれど、今の方がよりダイナミックだね。昨季までのチームは試合をコントロールすることに主眼を置いていたけど、今の監督のスタイルも好きだよ。

 昨季はカオルにとって、不運だったよね。怪我によって2度も離脱を強いられて、後半戦はほとんどプレーできなかった。でもカオルはさらに強くなって戻ってきた。今の彼はすごいよ。チームのレベルをさらに上げてくれるに違いない。1対1? だからもう二度とやりたくないんだって(笑)」

ブライトンは昨年度230億円超の利益を出した

 この2人が言ったように、昨季、三笘は足首と腰の負傷で戦列を離れた。

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