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サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
「今回のパリ五輪は日本サッカーの分岐点に」中村憲剛が展望する“これからの五輪世代との向き合い方”「中心選手を招集できなかったとしても…」
text by
中村憲剛+戸塚啓Kengo Nakamura + Kei Totsuka
photograph byTakuya Kaneko/JMPA
posted2024/08/07 11:04
攻守に躍動し、U-23日本代表を牽引したキャプテンの藤田譲瑠チマ。さらなるステップアップやA代表での活躍に期待がかかる
今回のパリ五輪のメンバーで、今年1月のアジアカップで日本代表に招集されたのはFW細谷真大とGK野澤大志ブランドンです。国際Aマッチに出場したことのある選手も、非常に限られていました。
今後は五輪世代のグループをこれまで以上に大きくする。そのうえで、世代の中心選手を招集できなかったとしても、すでに日本代表で国際Aマッチに出場している選手が数名はいるようにする。そうした状況が生まれた時に、五輪の表彰台が近づいてくるのではないでしょうか。
育成年代に広がる「自分たちもできる」というマインド
2022年のカタールW杯でドイツとスペインに勝ったことで、日本人選手のメンタリティが明らかに変わってきていると感じます。「自分たちもできる」というマインドが、育成年代も含めて広がってきていると思います。
パリ五輪のスペイン戦は0対3に終わりましたが、次のロス五輪世代は「今度こそ絶対に勝つ」という意欲を新たにしたに違いありません。次世代の選手たちを後押しするためにも、総括が重要です。日本サッカー界としてどのように受け止めて、どのように生かしていくのか。僕自身も自分事としてとらえ、指導者のひとりとして何ができるのかを考えていきます。
最後に。U-23日本代表の選手たちの奮闘に心から感謝し、リスペクトしたいと思います。そして、ひとりでも多くの選手が日本代表で活躍してくれることを祈っています。
<前編から続く>