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「メダルじゃないんですか?」女子バレー主将・古賀紗理那が熱く語るパリ五輪の目標「恥ずかしいことじゃない、無謀だろと言われても…」
text by
田中夕子Yuko Tanaka
photograph byFIVB
posted2024/07/31 11:02
キャプテンとしてチームを牽引する古賀紗理那
ただ一方的に語るだけでなく、どうすれば響くか。五輪を控えた今季は、伝え方を意図的に変化させた。
「全体ミーティングの後に、選手ミーティングをするんですけど、その時もいかにみんなの心が動くような言葉を伝えられるか。どんな言葉をかければ心を熱くできるか。それはすごく考えながらしゃべっています」
ネーションズリーグの準決勝。パリ五輪の予選ラウンドでも対戦が決まっているブラジル戦に向けた選手ミーティングでも、古賀は熱弁をふるった。
「ブラジルはめっちゃ強い。そこはリスペクトしよう。でもブラジルが強いなんて、当たり前じゃん。それでも勝つために私たちがしなきゃいけないことは、ただスパイクを打つだけでなく、リベロがいるならば、もう少しサイドラインやエンドラインギリギリを狙う。少しの勇気が1点に変わって、その1点が1セットを取れるか取れないかの分かれ道になる。そういう勇気、一本が試合を動かすことを、忘れずに戦おう」
結果はフルセットの激戦の末に日本が勝利。昨年代表に初選出された和田由紀子がチーム最多の21得点を挙げ、'22年の世界選手権や昨年の五輪予選では最後の1本を決めきれずにいた石川真佑が、相手ブロックに当てるブロックアウトで勝利を決めた。決勝進出という快挙以上に、チームとしても大きな自信を得られた試合で、古賀も和田に次ぐ18得点。特にラリーが続いた苦しい状況で流れを断ち切る1本を託された。
ただ決めるだけでなく、これ以上ないほどに逞しく、頼もしいエースとしての姿を見せつけたのだが、背景には“割り切り”があったと笑いながら説く。
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