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甲子園の風BACK NUMBER
「大谷から『城間のコントロールが欲しい』と言われて…」U18日本代表で同部屋に 甲子園準優勝の城間竜兵(29歳)が見た「素顔の大谷翔平」
posted2024/07/12 11:01
text by
沢井史Fumi Sawai
photograph by
(L)JIJI PRESS、(R)Getty Images
2012年、高校3年生の夏の甲子園が終わると、準優勝した光星学院(青森、当時)の城間竜兵は、花巻東(岩手)の大谷翔平らとともに高校日本代表に選出された。
遠征先の韓国では大谷と同部屋に
遠征先の韓国・ソウルでの宿舎では城間は大谷と同部屋になった。同じ東北地方ということもあり試合では何度も顔を合わせていたが、実は大谷とはまともに会話をしたことがなかったという。だが、周囲の目のない素の姿の大谷は、いい意味で想像を裏切ることばかりだった。
「遠征は2週間近くあって同じ部屋にいたので、色んな話をしました。その時に思ったのは……意外と普通の人なんやなって(笑)。今はもうしないかもしれないですが、部屋でポテトチップスを食べていましたしコーラも飲んでいました。キャラクター的に、もう少し堅いというか、真面目な感じかと思っていたので、その辺りは自分たちとは変わらないんやなって思いました。
話していても気さくで裏表がないし、普通の高校生という感じでした。部屋もきれいに片づけていましたし。寝る時、僕のいびきがうるさかったのかもしれないんですけれど、いつも耳栓をしていたのは覚えています。あと……やっぱり背が大きいので、ベッドに寝ると足はいつもはみ出ていましたね(笑)」
国際大会は基本的に試合や練習、散歩などの全体的な行動以外は外出ができない。そのため、宿舎内でもミーティングや食事会場に行く時以外は一緒に部屋にいることが多かった。
「唯一覚えているのが、『160km投げていていいなぁ』って話したら、『僕はコントロールがあまり良くないから、城間はコントロールが良いのがうらやましい。160kmのスピードをあげるから、城間のコントロールが欲しい』って言われたんです。それって最高の褒め言葉をもらったのかな……って。一生自慢できますよね(笑)。大谷と同じ空間で2週間ほど一緒に過ごすなんて、誰にでもできる経験じゃなかったですしね」