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三笘薫を追いかける存在に…“代表10戦8発”中村敬斗23歳の決定力だけではない進化とは?「フランスで1対1を…」「縦突破してクロスは絶対必要」
text by
戸塚啓Kei Totsuka
photograph byJIJI PRESS
posted2024/06/13 17:01
ミャンマー戦、シリア戦と2試合連続で先発し、計2ゴール1アシストをマークした中村敬斗(23歳)。三笘薫を追う存在として存在感を高めている
「シュートを決めるとかはもちろん必要ですけど、縦突破してクロスは絶対必要だと思って、それがアジアカップでうまく出せなかった。フランスへ帰ってからの半年間、そこを意識的に取り組んできました。個の強いリーグでプレーして、絶好の場所へ身を置けているので、うまく成長できたかなと思います」
すぐに「まだまだですけど」と続ける。チームは26年の北中米W杯で過去最高の成績を目ざしており、その一員としての自覚は芯を太くしている。世界のトップレベルとの相対評価で見つめると、どうしたって自分に厳しくなる。
「ハイレベルな相手ではなかったので、過信じゃないですけど、そういう感じを持ちたくないんで。 レベルが上がった相手との試合でミャンマー戦とかシリア戦のようなパフォーマンスを出せるかっていうのが、すごく大事だと思う。最終予選で自分がまたウイングバックをやったら、どんどんどんどんチャレンジしたい。どういうプレーができるかというのは、またちょっと楽しみです」
代表10戦8発…三笘薫を追いかける存在に
左サイドの攻撃的なポジションは、三笘という特大の個が序列を牽引してきた。スプリンターの前田や浅野拓磨、フィニッシャーとして力を発揮する南野拓実らも起用されてきたが、ウイングバックの序列が決まるのはこれからだ。そして、国際Aマッチ10戦8発の中村が、三笘を追いかける存在として一気に台頭してきた。
「今シーズンは代表にコンスタントに選んでいただいて、フランスリーグも初めての挑戦で、毎日毎日が新しい刺激でした。本当に充実した1年だったので、また来シーズンがすごく楽しみです」
「いける、できる」から、「やらなければいけない」へ。中心選手たる自覚がいま、中村の胸を強く叩いているに違いない。