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楽天→DeNAでクローザー定着、森原康平32歳に聞いた「山崎康晃へのメッセージ」「ベイスターズに来て良かった?」「マウンドで微笑む理由」 

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石塚隆

石塚隆Takashi Ishizuka

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photograph byKiichi Matsumoto

posted2024/06/03 11:01

楽天→DeNAでクローザー定着、森原康平32歳に聞いた「山崎康晃へのメッセージ」「ベイスターズに来て良かった?」「マウンドで微笑む理由」<Number Web> photograph by Kiichi Matsumoto

今季も好リリーフを続ける森原康平。ハマの守護神の哲学にインタビューで迫った

「難しいですね……まあ特にリリーバーはそうだと思うんですけど、日々やることは変わらない。継続していくことが一番大事なのかなって。けれども自分は常に変化していきたいなって。いや、矛盾しているようで、何かすみません」

 森原は苦笑しながらそう言った。もちろん、そんな単純なことではないのは想像に難くない。

自分の部屋に書かれた10枚以上の目標の紙

「ひたすら同じことを続けるという意味で、僕は目標を紙に書いて部屋に貼り付けてあるんです。それを毎日見て、習慣化しないと継続できない。やることがわかっていて一時期良くても、一瞬でも頭の中から消えたら意味がなくなりますし、それぐらい同じことを続けるのは難しいんです」

 実感を込め森原は語った。目標が書かれ貼り付けている紙は10枚以上に及ぶという。今季達成したい細かい数字から、トレーニング、メンテナンスなど日々の目標が細かく記されている。

3年後の自分へ

 そして、3年後の自分へ――。

「毎年、3年後にピークが来るように目標を立てて、それも紙に書いて、見ながら過ごしているんです。だから今年がキャリアハイではなく、3年後にそうなるように成長していきたいなって考えています」

 日々やることは変わらない。けれども成長という名の“変化”を怠ることなく、常に自分を進化させたい。これが森原のプロとしての矜持である。

 すると森原は、ちょっとだけ照れくさそうな表情を見せ言った。

「プロになって不調や怪我など波はありましたけど、俯瞰してみれば右肩上がりに成長曲線を描けていると思います。ピークは、これからですよ」

1試合1試合の積み重ねしかない

 クローザーとして緊迫したマウンドに立つ日々。シーズンはまだ先が長く油断ならないが、離脱することなく最後まで森原が9回のマウンドを死守できるのか刮目したい。

「1試合1試合の積み重ねしかないので、自分の信条である“準備100%”で毎日を過ごしたいですね。それに、チームみんなが“準備100%”で全力を出せれば、きっと勝率は上がるだろうし、望む結果に手が届くはずだって。それだけの力があるチームだと信じています」

 酸いも甘いも嚙み分けた“微笑みのクローザー”は、確信を込めそう語った。

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