プレーそのものに関してはそうして言葉にしてきた長谷川だが、こと “気持ち”となると話は別。気持ちが欠けていると感じた場合も、指摘や意見をすることはしないという。なぜか。

「プレーを見ていれば選手の気持ちの強さって大体わかるし、普段おとなしい人でもやっぱり気持ちのある選手とプレーしてたら伝わるし。そういう選手たちを見て『自分もやらなきゃ』って思えない選手は多分何を言っても関係ないと思うので、思える人たちだけが残っていけばいいなとは思ってます」

　なでしこジャパン、つまり日本代表は馴れ合いの場所ではない。だからこそ厳しさを自分にも仲間にも求めている。

「そういう場所じゃなければいけないっていうふうには思ってて、もちろんチームの一体感とか大事ですけど、だから言い合いをしちゃいけないわけでもなくて、思ったことをちゃんと伝えられる関係の中で、良い関係が築ければいいなと思ってるので。本当に全員がちゃんと自分の意思を持ってプレーしていて、何か聞かれたときとか、ちゃんとそれを伝えられる選手たちの集まりであってほしいなというか、そうでなければいけないなっていう、すごい昔から思ってますけど、今、さらに感じています」

　パリ五輪直前の今、危機感を感じている、と言い換えることもできそうだ。

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　世界的トッププレーヤーの一人に挙げられるようになってなお、大切なのは“気持ち”だとあらためて強調した長谷川。プレーだけでなく言葉で、気持ちで。パリ五輪で、長谷川はなでしこジャパンを牽引する。

◆現在スペイン遠征中のなでしこジャパン。親善試合ニュージーランド戦は今晩23時キックオフ（JFATVにてライブ配信）