水沼貴史のNice Middle!BACK NUMBER
中村敬斗23歳が楽しむフランス生活「ナチュラルな自分が一番いい」戦友・伊東純也の話題プラス…水沼貴史と大盛り上がりの“意外なネタ”って?
text by
水沼貴史Takashi Mizunuma
photograph byDaisuke Nakashima
posted2024/03/27 17:01
スタッド・ランスでの中村敬斗。ナチュラルな笑顔が23歳らしい
中村 筋トレも、特に上半身を一時期鍛えたことがあったんです。でも、しなやかさが失われた気がして。動きが固くなるんですよね。確かに当たり負けは減るんですけど、この世界でフィジカルで勝負していくのか、と考えた時にそれも違うなと。自分はしなやかさや相手の逆をついたりぬるっとかわしたりするキレとか、そういう部分が武器なのかなって思って。めちゃくちゃ身体を大きくしていたわけではないですが、ガツガツした筋トレもやめました。
水沼 食事もトレーニングも、一度試して自分に合うスタイルを確立していったと。気づきを得て、すぐに変えられるっていうのは長所だと思います。
中村 結局は「ナチュラルな自分が一番いい」と、考えています。ピッチでは自分の特徴で勝負するしかないし、ランスもそこを評価して獲得してくれているので。だから、スタイルを変えることはしないですね、絶対に。
英語はある程度、フランス語はサッカー用語を
水沼 良いですね。言語はどうですか?
中村 もうヨーロッパにきて5シーズン目なんで、英語はある程度話せるようになりました。フランス語はサッカーの用語だったり、少しずつです。ちょうどモチベーションをもってやらないといけないと思い始めたところで(笑)。
水沼 でも英語が堪能であれば、どこでも困らなそうだね。将来は、例えばプレミアリーグを意識しているとかは?
中村 実力世界なんで活躍しないと道は開けません。ただ、23歳で5大リーグに来れたので、ここでまた結果を残せれば次のステップが広がるんじゃないかなと思っています。僕の中では、あまり先のビジョンを描かずに、今やれることやればいいかなという感じです。
ソックスを下げているのはこだわりなの?
水沼 自分のスタイルや感覚をすごく大切にしているんですね。ソックスを下げてるのもこだわりでしょう?
中村 もともとはソックスをあげてプレーしていて、後ろを切っていたんですよ。最近のソックスは素材が固くて圧迫感が強い。僕はふくらはぎの圧迫に弱くて試合終盤によく足を攣ることが多かったんです。それを緩和させるために切っていたんですけど、フランスに来てから初戦のマルセイユ戦で、途中出場の時に「ダメ!」って止められて。
水沼 レフェリーに?
中村 はい。マルセイユにも切っている選手はいたんですけどね。まあ仕方ないと思ってその時はソックスを二重で履いてなんとかしのいで、次の試合は縫い直して出場したんですよ。上の部分だけブカブカに緩めたんですが、それがめっちゃ不細工で。しかも試合中にズルズル下がってくる始末……2戦目のクレルモン戦は今見ても笑っちゃいます。
水沼 ほんとだ(笑)。
中村 それで次戦以降からソックスを下げ始めました。
水沼 レガース(すねあて)は入れている?