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「三笘薫選手のようにブッちぎれないから…」中村敬斗が“シュート職人”になるまで…15歳から知る水沼貴史も思わず「頼もしいです!」
posted2024/06/10 17:00
text by
水沼貴史Takashi Mizunuma
photograph by
Masashi Hara/Getty Images
15歳の時、ソボスライとマッチアップしてたんだよね
水沼 敬斗君のプレーを初めて観たのは鳥取で行われた2016年のU-16インターナショナルドリームカップ(※当時の中村は15歳)。久保建英や菅原由勢もいて、のちのU-17W杯に繋がる大会でした。
中村 水沼さんも観に来ていたんですね。この大会はわりとハッキリ覚えてます!
水沼 マリがめちゃくちゃ強かったよね? あの時の日本チームは攻撃的で面白かったから、けっこう衝撃を受けたんだ。
中村 たしか1-2で負けた試合ですよね。
水沼 それこそ今、フランスでプレーしている選手もいるんじゃないかな。当時のキャプテンは今、南野拓実が所属するモナコにいるね(モハメド・カマラ)。あと、あの大会にはハンガリーも出ていて、リバプールで遠藤航と一緒にプレーしているドミニク・ソボスライがいました。覚えてる?
中村 はい、でも当時は全く印象に残っていなくて(笑)。あんなすごい選手になるとは正直、思わなかったです。
水沼 敬斗君も点を決めて4-1で勝っている。ちなみにハンガリーの1点はソボスライでした。
中村 (当時の写真を見て)……ホントだ、自分もマッチアップしていますね(笑)。
練習が終わってからもずっとシュートを打っていた
水沼 当時から敬斗君にはフィニッシャーの印象があって。もちろん、ドリブルは光っていたんだけど、昔からシュートも抜群に上手かった。横からのクロスボールに対する合わせ方もいいし、自分でカットインして、それこそアジアカップのベトナム戦のゴールのようなシュートも打っていた。キックの質も豊富で、巻くような軌道もあればニアにズドンと打ち込めるパワーもある。シュートを打つ時にどういうイメージをつくっているのかな?
中村 インパクトの瞬間にボールをふかさないようにちょっと体をたたむとか、力みすぎないようにとか、そのあたりは意識してるんですけど……言葉に表すのは難しい部分ですね。やっぱり身体に刷り込まれているものが大きいのかなと。
水沼 シュートは小さい頃から意識して練習していた?