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プロ野球ズバリ予想「山本由伸がいないオリックス…どうなる?」「ソフトバンク逆襲の条件」2強に食い込むチームはどこ?《パ・リーグ編》
posted2024/03/15 11:01
text by
氏原英明Hideaki Ujihara
photograph by
Hideki Sugiyama
山本由伸が抜けるも打線は超強力…オリックス
今季のパ・リーグの中で最も興味深いチームが、3連覇中のオリックスだ。
昨季、チーム防御率2.73でリーグダントツだったオリックスは「投手王国」といえた。だが周知のように、スーパーエースだった山本由伸がドジャースへ移籍。同じくローテーション投手として2桁勝利を挙げた山﨑福也もFAで日本ハムへ移った。
数字だけ見れば、昨季に2人が残した「27勝」と「およそ300イニング」がなくなる。だが懸念は、そうした数字よりも、山本が近年チームにもたらしていた“安心感”が消えることにある。
昨シーズンの開幕投手に一軍初登板の山下舜平大を抜擢できたのも、山本のような絶対的な存在がいたからだ。悪い流れを必ず断ち切ってくれる投手の存在は、チームの采配や戦略面において大きな影響を与える。それほど山本の存在は大きかった。安定感を誇る宮城大弥や、“ネクスト由伸”と期待される山下が、今シーズンどこまでチームを安定させられるか。
一方、打線は強力だ。OP戦の数試合を見る限り、とてつもない破壊力を発揮する可能性を秘めている。
広島からFAで獲得した西川龍馬の存在が大きい。彼をリードオフマンにして、右打者と左打者のジグザク打線を組める。昨季、打撃が開眼した紅林弘太郎から順に、森友哉、頓宮裕真……と続いていき、スラッガーの杉本裕太郎をはじめ、中川圭太や宗佑磨、ゴンザレスが後ろに並ぶ。まさに強力打線になるだろう。
打線◎、投手はスチュワートに期待…ソフトバンク
そんなオリックスの対抗馬として挙げられるのがソフトバンクだ。
FAで西武から山川穂高を獲得したことが物議を醸した。柳田悠岐、近藤健介、中村晃、周東佑京ら左打者に偏っていたソフトバンク打線にあって、右の山川は喉から手が出るほど欲しい存在だった。加えて、巨人からトレードでウォーカーを獲得していることからも、手薄な右打者を補強したかったチームの意思が窺える。