熱狂とカオス!魅惑の南米直送便BACK NUMBER
「ネイマールは孫悟空タトゥー」「ベジータ帽子のメッシ」鳥山明ドラゴンボールが“南米名選手に超愛される”日常…「日本語版も買ったよ」
text by
沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph byKiichi Matsumoto,DPA/JIJI PRESS
posted2024/03/10 17:02
世界中で愛された『ドラゴンボール』。ネイマールら有名フットボーラーも鳥山明先生の名作に魅了された
日本通ブラジル人記者も…“鳥山作品”が愛されるワケ
ブラジルメディアの中で日本のフットボールと文化全般に造詣が深いことで知られるチアゴ・ボンテンポ記者も、鳥山作品についてこのように語っている。
「物語のスケールが大きく、ダイナミック。作画が素晴らしいし、登場人物もそれぞれに魅力的。90年代に少年時代を過ごしたブラジル人で、ドラゴンボールを知らない者はいない。皆、夢中になってアニメを見て、漫画を読んだ。
私自身、ブラジルで発売されたポルトガル語版の漫画をすべて購入し、日本へ行ったときに日本語のオリジナル版も買ってきた」
そして、特にフットボールの選手とサポーターに熱狂的なファンが多い理由についても、このように考察している。
「主人公の悟空が最初は弱かったのに精進を積み重ねて少しずつ成長し、たとえ自分より強い相手に負けても諦めることなく努力を続け、ついにはとてつもなく強い相手を打ち負かす。そのような巧みな設定と友情や克服の物語が共感を呼び起こすからだろう」
漫画というポップなジャンルと、ドラゴンボールの中で描かれる成長譚。それが少年期にあったブラジルや南米のフットボーラーの心を捉えたのは間違いない。
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