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阪神の守護神・岩崎優が明かす日本シリーズ「大逆転劇のブルペンで起きていたこと」32歳が貫く“鉄仮面”の流儀「スイッチが5段階あるなら…」 

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酒井俊作

酒井俊作Shunsaku Sakai

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posted2024/03/06 11:01

阪神の守護神・岩崎優が明かす日本シリーズ「大逆転劇のブルペンで起きていたこと」32歳が貫く“鉄仮面”の流儀「スイッチが5段階あるなら…」<Number Web> photograph by Shunsaku Sakai

新シーズン開幕に向け、守護神は静かに準備を進める

 名クローザーたちは、さまざまな顔を見せた。藤川はモニターを見ながら試合を解説する。勝負の流れを読む視点は卓越し、若い投手が野球観を育む絶好の機会になった。日米通算245セーブの大投手は、いつも自然体で戦いの場に向かっていた。ドリスは出番が近づく7回から沈黙を貫き、緊張感を漂わせた。スアレスは明るい性格だが、9回が迫ると口数が減っていった。

「スイッチが5段階あるなら」

 岩崎は彼らの特徴を合わせ持つハイブリッド型である。試合中は仲間と話しながら展開を追い、出番が近づくと試合に必要な会話以外は極力減らすという。感情のコントロールは、長年の経験で覚えてきた。

「気持ちを入れるスイッチが、例えば5段階あるなら、まったく何もない状態が0だとして、ブルペンでは上げても3です。マウンドで投球練習をしている時に4になり、試合で5、というイメージですね」

 プロ11年目の今季もクローザー候補で、勝ち試合の重要局面を任される。その自負があるから、発言には重みがある。

チームにとっての「重心」

「計算されている者が抜けるのは、チームとしてもすごく困ると思う。計算されている立場だと自覚しているので、それだけはしないようにしないといけない」

 どんな言葉よりも、行動がその人の本質を表す。修羅場で見せた岩崎の姿は、チームにとって「重心」になっている。

(後編も配信中)

#2に続く
「あれは忘れられない…」阪神・岩崎優が今も悔やむ痛恨のマウンド…“タイトルが消えた”大竹は「岩崎さんが2日間、落ち込んでいたと聞いて…」

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