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練習試合で初の4番に抜擢…“捕手と野手の二刀流”ヤクルト《2020年ドラ3》内山壮真に覚醒の予感 171cmの小兵が「グラウンドで大きく見える」ワケ
text by
沢井史Fumi Sawai
photograph byFumi Sawai
posted2024/02/19 06:00
練習試合で4番に抜擢されるなど飛躍が期待されるヤクルトの4年目・内山壮真。昨季まで捕手と外野手の二刀流で戦ってきた
それでもプロの世界に身を置いてきた3年間を内山はこう振り返る。
「やっぱり、予想以上に疲れが溜まるので大変だとは思います。2年目から疲れを取るために色んなことをやってきましたけれど、なかなか思うようにはいかなくて……」
2年目のシーズン中には疲労回復やデトックス効果を期待して毎日のようにサウナに行ったこともあったが、今はその習慣も変わった。
「今はサウナに行くのはほどほどにしています。(理由を尋ねると)いやー……キツイんですよ。自分は追い込んでしまう性格なので、(サウナに)入ったらどうしても(汗をかくために)最後まで出ないでおこうと思っちゃって……。それで反対に疲れちゃうんです。今はサウナには次の日が休みの時しか行かなくなりました」
「外野手」としても出場…ランメニューにも注力
それから、身体を浄化することよりも身体の細部をチェックすることに注視するようになった。これまでどうしても重きを置いて来られなかったストレッチに今は時間をかけている。
「特に寝る前にストレッチにかなり時間をかけるようになりました。それまでは、どうしても面倒くさくて時間をかけていなかったんですけれど、今はやらないと眠れないんです。首回りとか腰とか……その辺りを中心にほぐしていますね。今まで、それぐらい疲れが溜まっていたんだなと思いました」
昨季からは外野手としての出場機会も増えたため、走力をつけるためのランメニューも欠かさず行い、外野手としての準備も可能な範囲で敢行してきた。
「強度はそこまで高くはないですが、ジョギングというか……走ることを身体に慣れさせることはしています。外野手でずっと出ることって本当にしんどいんですよ。
外野の練習はバッティング練習をやっている時に外野に出て捕球練習は結構やりました。でも、去年は正直、身体に痛い部分が何カ所かあったので万全に練習できない時もあったんです。少しでも強めに動かせば腰に痛みが走るので、自分に制限をかけながら(練習を)やっていて、やりたいのにできないというか。どこかこう、ムズムズしたような感じでやっていましたね」
これまでほとんどケガをしたことがない内山の身体でも、プロ野球のペナントレースを戦い抜くのは困難だった。そのため、昨年オフからは土台作りにさらに時間をかけてきた。骨盤回りを鍛えるチューブトレーニングや体幹トレーニングなども取り入れるようにした。
打撃においては、昨季に一気に長打力をアピールできたことでさらに期待は増している。