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吉田正尚が迷える若武者にズバリ「そこでしょ、まずは」…ロッテ・藤原恭大が合同自主トレで授かった“激戦区”を勝ち抜く極意〈1日5食でマッチョ化〉 

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梶原紀章(千葉ロッテ広報)

梶原紀章(千葉ロッテ広報)Noriaki Kajiwara

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photograph byChiba Lotte Marines

posted2024/01/31 11:02

吉田正尚が迷える若武者にズバリ「そこでしょ、まずは」…ロッテ・藤原恭大が合同自主トレで授かった“激戦区”を勝ち抜く極意〈1日5食でマッチョ化〉<Number Web> photograph by Chiba Lotte Marines

吉田から多くのことを吸収した藤原(右)

「なにかを変えないといけないという危機感がある」と藤原本人がファンの期待を誰よりも自覚している。だからこそ、しっかりと自分と向き合い、長所と弱点を考えながらオフのトレーニングに取り組んだ。

悩んだ好不調の“波”

 プロに入ってここまでの5年間で一番悩んだのは好不調の波であり、コンディション維持。長いペナントレースの中でどうやって疲労の蓄積を最小限に抑えるか、だ。だから世界で活躍する日本の誇るバットマンに弟子入りした。“マッチョマン”の愛称でも知られる吉田正尚だけに、パワーアップに重点を置き、学んでいるのでは、というイメージを受けるが、決してそれだけではない。卓越した技術に裏付けされたバットコントロールや、プロ入りから数年、ケガなどに悩まされながらもそれを乗り越え、結果を残してきた男の一年間の戦い方を知ろうとしていた。

 一日の練習中や、共に食事をする中で現役メジャーリーガーの金言はどんどん飛び出してくる。その中でも心に突き刺さったのは打撃が下降線をたどった時の調整法についての言葉だ。今まで藤原は不振になればとにかくバットを振り込んで戻すしかないと考えていた。しかし、吉田正尚は必ずしもそうではないと教えてくれた。

「今まで自分はそういうときはガムシャラにただバットを振っていた。無駄に振っていたと言ってもいい。でも、(吉田は)バットを振るだけがすべてではないと伝えてくれました。例えばバットを振る代わりにメディシンボールを使うトレーニングをしたり、身体のキレを取り戻すために瞬発系や走るトレーニングを組み入れたり、修正するための自分なりのトレーニング方法を見つけ出すことが大事だと教えてもらいました」

 藤原はそう言って目を輝かせた。

1日5食で肉体改造

 肉体改造にも取り組んだ。「自分のベスト体重は85kg」と目標設定をして積極的に食事をした。食事は一日、5食。朝、昼、間食、そして夕食は18時と22時の2回、とるようにした。体重は1月には80kgから目標の85kgに到達。

「打球が強くなっているのを実感している。バットが振れるようになってきている。もっともっと強い打球を追求したい」と手ごたえを口にする。

 午前のウェートトレーニングで学んだのは「ただ重いものをあげればいいのではない」というウェートの基本原則。「40kg、50kgの重りでも正しい姿勢でどこの筋肉をどのようにして、それが野球にどう生きるかを考えながら行うことが大事」と藤原は見かけではなく、中身の充実に取り組んだ。

【次ページ】 「日の丸」の刺激

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