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甲子園の風BACK NUMBER
真鍋慧“じつは最後まであった”ドラフト上位可能性…本人語る“指名漏れ”その後「順位縛りをしなければ、と思ったことはありません」
text by
井上幸太Kota Inoue
photograph byKYODO
posted2024/01/23 06:01
昨年のドラフト会議で無念の指名漏れを味わった広陵・真鍋慧
「望んだけど叶わなかった。あれだけの辛い思いは彼しか経験していないので、それを晴らしてほしいですね。夢を叶えるか、夢のまま終わらせるかは、これからの彼の努力、心構えにかかっているわけで、今その思いを持っているんだから、やり通してほしい。やり遂げてほしい。そうすれば、必ず長い野球人生が待っていると思うのでね」
広島弁、お好み焼き…「貫いていきます」
高校3年間を寮で過ごし、大学での寮生活にも不安はないが、生まれ育った広島を離れて暮らすのは人生初となる。
「高校時代もチームメートの口ぐせが移ったりとかがあったんで、関西弁を話すようになるのかなあ、とちょっと思ったりしています(笑)。でも、その流れに歯向かっていきたい気もしますね。うん、広島弁のままがいいな」
“広島弁継続宣言”を聞いた後、「じゃあ、お好み焼きも?」と話を向けると、即答した。
「絶対、広島のお好み焼きです。自分はもう、そっちですね。それは貫いていきます」
冗談を交えて話す真鍋の笑顔を見て、指名漏れの悔しさを乗り越え、前に進んでいるのだと思えた。
高卒プロを志望したことで悔しさを味わい、時に辛辣な意見も浴びせられた。それでも真鍋はプロ入りの夢を捨てていない。失意を知った18歳の未来は、きっと明るい。