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日本代表の“伝統的な弱点+大型FW不在問題”をワシントンが斬る「ウエダからは“俺がやるんだ”と感じるが…」「このメンタルは克服すべき」
posted2024/01/22 11:00
text by
沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph by
Hiroaki Sawada/Kiichi Matsumoto
「日本は、私にとって第二の故郷、第二の祖国。ワールドカップ(W杯)では、いつもブラジルと日本を応援するんだ。今回のアジアカップでも、日本代表に圧倒的な強さを発揮して優勝してもらいたい」
灼熱の太陽が照り付けるブラジル北東部の海岸町アラカジュー。ビーチからほど近い壮麗な自宅で、巨漢の元ストライカーが力を込めた。かつて国内ビッグクラブで活躍し、セレソン(ブラジル代表)にも選ばれ、2005年に東京ヴェルディ、06~07年には浦和レッズで活躍したワシントンだ。
「一言で言うなら、岩。身体の幅があり、競り合いに強い。日本人ではとても止められないと思った」(当時、Jリーグの試合で対峙したCB栗原勇蔵/元横浜F・マリノス、元日本代表)。
圧倒的なサイズに身体の強さ、一見不器用に見えるが実は技術レベルも高い彼のプレーは当時の日本では異次元で、選手、指導者、ファンらの度肝を抜いた。今年4月で49歳になるが、白髪が増えたことを除くと、風貌は現役時代とほとんど変わらない。
現在はブラジル北東部セルジッペ州のスポーツ長官として地元のスポーツ振興に努める男に、日本のフットボールへの思いと率直な提言を聞いた。
マツダ、ナカタ、オノ、ナカヤマら優れた選手が
――あなたは、2001年に日本と韓国で開催されたコンフェデレーションズカップにセレソンの一員として出場。グループステージ(GS)最終戦で日本代表と対戦し、0-0で引き分けています。当時の日本代表の印象は?
「マツダ(松田直樹/CB)、ナカタ(中田英寿/MF)、オノ(小野伸二/MF)、ナカヤマ(中山雅史/FW)ら優れた選手がいた。運動量が豊富で、戦術的にも良く訓練されていた。翌年のW杯ではきっと良い成績を収めると思っていたが、その通りになった」
――それから4年後に日本へ渡り、3年間プレーしました。当時の日本代表をどう評価していましたか?