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「アキレス腱を切った瞬間、笑ってしまった」元日本代表MF柏木陽介36歳が本音で明かす引退と“若気の至り”「試合に出られるだけで嬉しくて…」
text by
原山裕平Yuhei Harayama
photograph byKiichi Matsumoto
posted2024/01/09 11:00
サンフレッチェ広島、浦和レッズ、FC岐阜と渡り歩いて引退した柏木陽介。そのキャリアを包み隠さず語ってくれた
「そうなんですけど、若い頃は試合に出られることだけで嬉しいし、 自分が楽しくプレーすることが1番。正直結果を求めてサッカーをしてなかったです(笑)」
部員9人だけ、無名の中学校の選手がここまでなれた
――プロ1年目から主軸として扱われましたよね。
「それまでは試合に絡めていなかったので、シーズン途中にミシャが来たことで、すべてが変わりましたね。振り返ると、僕は指導者との出会いに恵まれてきたと思います。小学校の時の監督の出口(幸治)さんもそうですし、広島ユースの時のゴリさん(森山佳郎)もそう。もちろんミシャもそうだけど、そうした人たちとの出会いは、自分が引き寄せたものでもあるのかなと思っていて。
本当にサッカーが好きで、上手くなりたい、こういう選手になりたいっていう強い想いが、そういう指導者たちを引き寄せてくれたんだなと。だからやっぱり、気持ちって大事だと思うんですよ。部員が9人しかいない無名の中学校のチームの選手が、ここまでなれるっていうのは、上手くなりたいという強い想いを持ち続けていたからこそ。その可能性があるってことを、多くの子どもたちにも知ってもらいたいなって思います」
<つづく。第2回では恩師ミシャを筆頭にした広島・浦和時代の思い出と今だから話せる“打ち明け話”を語ってもらった>