核心にシュートを!BACK NUMBER
「ブラジルよりも難しいのでは」長谷部誠コーチが警戒パラグアイ…三笘薫も遠藤航も久保建英もDFもケガ人続出、予想スタメン重要人物は渡辺剛では
posted2025/10/10 11:04
ケガ人続出の最終ラインにあって、渡辺剛は今シリーズが自身の存在をアピールできるチャンスともいえる
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ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph by
Koji Watanabe/Getty Images
招集外となったキャプテンの遠藤航や三笘薫、負傷の影響でパラグアイ戦の出場が難しい久保建英や前田大然だけでなく――今回の日本代表で注目したいのは、センターバックである。スタメン級の4人が負傷中で、期待の若手であるトッテナム所属の高井幸大もケガのために出遅れていて、招集するわけにいかない。
ファンペルシ監督のもと、オランダで好調の渡辺
そんな状況でディフェンスラインを統率するよう求められるのが、渡辺剛だ。
「そういうもの(リーダーシップ)を発揮したいというか、守備を他人の責任にしたくないというか、自分が統率して守りたいという気持ちは元々ありました」
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そう語る渡辺は、昨シーズンまではベルギーのヘントで度々キャプテンマークを託され、最終ラインでリーダーシップを発揮してきた。今季から移籍したオランダのフェイエノールトでも、リーグ最少失点で首位を走るチームをけん引している。新天地で深めた自信は、代表のユニフォームに袖を通したときにも武器になると確信している。
今年8月、渡辺はロビン・ファン・ペルシ監督の部屋を訪れ、意見を求めた。
ファン・ペルシはプレミアリーグ得点王に輝いた経験もあり、2014年のブラジルW杯では大会史に残るヘディングシュートを決め、オランダ代表を3位に導いた名ストライカーだ。渡辺は当時のやり取りをこう振り返る。
「監督の中でも『ディフェンスラインをそんなにあげる必要はなかった』ということだったし、僕から監督のところへ話を聞きに行って、『(闇雲に)ハイラインをとるのではなく、1回下げる手段もありですよね?』という話をしました」
屈辱のCL敗退から学んだ経験とは
そんなやり取りをしたのは、大きな悔しさを味わった8月13日のチャンピオンズリーグ予備予選、フェネルバフチェ戦のセカンドレグ後だった。フェネルバフチェは、フェイエノールトが維持した高い最終ラインの裏に広がるスペースへとロングボールを蹴ってきた。渡辺はそのボールを競り合う相手FWにしっかりついていったが、セカンドボールを拾われ、前半アディショナルタイムに失点を喫した。最終的には熱狂的なファンの大声援を受けた相手に逆転を許し、CL出場権を逃してしまった。

